切れ目のない子育て支援について

石川】平成29年に「子育て世代包括支援センター」の設置が、全国の市区町村の努力義務となった。広島県では、県が主体となり、子育て家庭に関わる全ての医療機関、保育機関、地域子育て支援拠点などが連携し、必要な支援を届ける仕組みの構築を進めている。

県内では、令和3年、すべての市町村に「子育て世代包括支援センター」が設置されたと承知しているが、令和6年度から努力義務として国から「子ども家庭総合支援拠点」と組織を統合した「こども家庭センター」の設置が求められており、その移行には、県が主体的に支援に取り組むべきと考える。

そこで、県内自治体全てで設置されたものの、まだまだ自治体間格差が見られる「子育て世代包括支援センター」や、令和6年度から設置努力義務が課される「こども家庭センター」設置への移行など、県が主体となった支援が必要と考えるが、所見を伺う。

知事】安心して出産、子育てをするためには、県内すべての地域で、妊娠期から子育て期にわたる、切れ目のない支援を受けられるようにすることが重要です。

まず、「子育て世代包括支援センター」についてです。

平成29年度に母子保健法が改正され、母子保健サービスと子育て支援サービスを一体的に提供できるよう、情報提供や関係機関との調整等を行う「子育て世代包括支援センター」の設置が、市町村の努力義務とされました。

県では、市町村に対し、設置に向けた研修等を行い、令和3年度末には、すべての市町村に、支援センターが設置されました。今後は、すべての支援センターで、妊娠期から子育て期まで、しっかりと支援が行われるようにする必要があります。

そこで、県では、まず、市町村ごとの支援センターの実態や課題を調査し、把握したうえで、自治体間格差の是正に向けた取組を検討していきます。

次に「こども家庭センター」設置に向けた県の支援についてです。

令和6年度施行の改正児童福祉法により、妊産婦、子育て世帯、子どもへの支援を一体的に担うため、母子保健部門の「子育て世代包括支援センター」と、児童福祉部門の「子ども家庭総合支援拠点」を統合し、新たに「こども家庭センター」を設置することが、市町村の努力義務とされました。

現在、国は「こども家庭センター」の設置運営に関するガイドラインの作成に向けた調査研究を行っており、県は、国の動向を注視して、速やかに市町村に情報提供をしていきます。

また、県は、市町村の取組状況や設置に向けた課題を把握するため、アンケートを実施し、先進的な取組の共有や、課題についての意見交換を、今年度中に行って、市町村の円滑な設置に向けた支援に取り組んでいきます。

今後とも、市町村と連携して、切れ目のない子育て支援に取り組み、すべての子どもが健やかに成長できる社会の実現に努めてまいります。

石川】「子育て世代包括支援センター」の調査は、いつまでに行われるのか、そして、どのように対応していくのか伺う。

知事】「子育て世代包括支援センター」の実態や課題の調査については、今年度中に実施します。