石川委員】かながわみらいの石川です。早速質問に入らせていただきます。先行会派からもるる質疑がありましたけれども、まず、国庫補助金の収入漏れについて伺わせていただきます。まず、報告書案いただきましたけれども、その中身を確認すると、実施した調査等ということで原因解明の調査、そのところの中に所属や各職員の責任の所在について、調査を行ったというふうにされています。しかし、この報告書を見させていただくと、経緯とか要因とか今後の対応方針ということは記載されていますけれども、書類紛失や手続漏れが発生した件について責任の所在とか原因とか、これが明確にされていません。
まず、この報告書にまず載っていない、記載されていない理由を伺います。
総務局副局長兼総務室長】まず、責任の所在、記載されていないのではないかという点でございますけれども、職員の責任を問う場合、個人責任でございますが、懲戒処分を取る場合とそうではない懲戒処分に至らない場合、人事上の措置を取る場合、2種類ございます。懲戒処分といいますのは、これは職員に対する不利益処分となりますので、公開に際しましては懲戒処分の公表基準というものを設けてございます。その公表基準上、人事上の措置については、その内容は公表の対象外としています。今回の案件でございますけれども、国庫の収入漏れについて関係者に事情聴取を行って調査をした結果、いずれも人事上の措置とすることといたしました。今回は人事上の措置としますので、公表基準に該当しません。こうしたことをもって、今回報告には具体的な処分の結果については記載していないということでございます。
石川委員】今の答弁のことを、個別のそういうことは記載できなくても、そういうことだということを記載することは可能だと思うんですけれども、その点についてはどうでしょうか。
総務局副局長兼総務室長】端的には、ある事故が起きたときの処分の結果、これは懲戒処分だった場合は記者発表を自ら行っているというのがケースとしてあります。今回の場合、この処分の内容そのものを積極的に公表するということは今までもしてございませんし、今回の職員の不利益処分という性質を考えて、積極的には公表はしていないということでございます。ただし、この質疑の場をお借りしまして状況をお伝えするという意味も含めまして、今回答弁では、るる内容について説明をさせていただいているということでございます。
石川委員】積極的に報告をしていないという点が、やはりこれからちょっと信頼回復というところに触れていくんですけれども、そういう姿勢が県民に対して信頼回復に届かないんじゃないかというふうなこともありますので、報告書で責任の所在について調査を行ったと書いてありますから、個別案件は別としても、そこの責任について、書き方はありますけれども、きちんと報告書ですから報告していただくことが私は求められると思います。次に、損失の規模と信頼回復という観点から質問させていただきますけれども、今回の損失額は1億3,000万円を超えています。県民から見れば、誰がどのように責任を取るのか、これ前回の委員会でも質疑をさせてもらいましたけれども、これが不透明なままでは信頼回復は極めて難しいというふうに思います。根本原因とされる、先ほど先行会派からもありましたけれども、書類の紛失について、原因や経緯が確認できなかったという説明がありましたけれども、この書類紛失という事案に対して、紛失に至った経緯、ヒアリングされていると思いますので、最終的に例えばどのような形で紛失になってしまったのか、紛失ということに至った経緯というんですか、そこを改めて確認したいと思います。
総務局副局長兼総務室長】紛失に至った経緯そのものは、やはり調査できませんでしたので、その結果はどうしてもお答えはできなくなるんですが、そのように判断した経緯として御答弁をさせていただきます。まず、今回会計局と県土整備局それぞれから事故報告書の提出がありまして、それぞれに対して事情聴取を行いました。その結果、それぞれの言い分が食い違うということがございました。会計局のほうは書類を受け取っていないとしている一方、県土整備局は書類を届けた、そのように我々に報告していて、こちらはどうしてもそれぞれの言い分が食い違ったままかみ合うことはございませんでした。そういう状況ですので、どこかに書類が紛れているのではないか、そういう視点を持ちまして、庁内、これはもちろん会計局、県土整備局、それぞれキャビネットもひっくり返すような形で1か月間調査をして、あと、本来の国庫の処理が終わった書類というのは全て会計検査院に引き渡しますので、それを法務局も同席の下、調査いたしました。それを1か月以上かけて調べた結果、どうしても見つかりませんでした。その結果、これは誤って廃棄処分した可能性も十分にあり得ますので、どこかで判断しなければならないということで、今回はもう見つからないということで紛失と認定することといたしました。
石川委員】それぞれの局の言い分がかみ合わなかった、再度ということだというふうに理解しましたけれども、今回の書類紛失といって大きな損失につながる事案でありますけれども、今後の行政運営にも大きな、これが悪しき慣例になってしまう可能性がありますからというところで伺いますけれども、これまで例えば同様の事例、私も民間の企業にいましたから、例えば業者から提出された請求書が来たけれども、どこかで紛失をされちゃって請求先にもう一度再発行をお願いするとか、例えばもらった領収書がなくなってしまって、もう一度領収書を再発行するとか、重要書類かどうかはあれですけれども、そういう書類の紛失といった事案はこれまでなかったのか。そういうことについて、また過去の事例があった場合は、どのような対応を行ってきたのか、伺います。
総務局副局長兼総務室長】今回の会計事務ということに限らず文書紛失という件だけでお答えしますと、こちらで直近で把握している例では、令和6年度で4件、令和7年度ではこの件も含めて2件把握してございます。これは、事故の報告を受けているものということになります。こちら、どういう事案、どういう対応をしているかでございますけれども、基本的には全て人事上の措置という形で処理をさせていただいています。
石川委員】人事上の措置というところで、人事関係ですからなかなか言えないということだというふうに理解しますけれども。報道等では、他自治体でも同様の事例が発生したというような報道があります。私も一応調べていますけれども、他自治体の事例というか、そういうところについてどのように承知されているのかということをお伺いします。
総務局副局長兼総務室長】大きくこちらのほうで把握して、今回参考にしたものとして2件、調べたものとしては2件ございます。まず、神奈川県内の松田町で同様の事例がございまして、こちらは補助金の交付要件、事務手続の誤りで交付要件を喪失してしまったと。その結果、おおむね380万円程度の国庫を受けることができなかったというもので、こちらは町長以下、担当者、所属長ともに減給の処分を受けているということになります。また、令和5年度、福井県でも同様の補助金の、こちらは申請を漏らしてしまったという事案でございます。この時点では4億6,000万円の補助金を受けられなかったというものですけれども、12月に追加交付を受けた。こちらの件はその6年前に、令和5年度の6年ほど前、30年度に、3億円余りの手続漏れも同じように起きていたということも確認されています。それで、それも踏まえたと想定されますけれども、こちらも首長以下、担当職員は処分を受けていると、懲戒処分を受けているという状況でございます。
石川委員】他の自治体では、担当者だけではなくて上司とか、管理職とか、さらには首長とか、自らが減給とか戒告などの責任を明確にしているということだと思います。本県の対応がそれらと比べて極めて軽いように受け止められてしまうというふうに危惧してしまうんですけれども、その理由というか、その公平性、説明責任について伺います。
総務局副局長兼総務室長】まず、各自治体における職員の処分につきましては、その原因の全てが報道されているわけではございません。報道されていないということですので、処分量定の判断理由について詳細の把握というところというのはどうしてもできないということになります。それを前提に、ほかの自治体の事案について報道の範囲で比較しますと、先ほどの事例といいますのは、こちらは松田町、福井県両方とも、その不祥事を起こした直接の原因が特定されているということがございます。一方で、今回の国庫収入漏れ事案では、書類の紛失というそのものの直接の原因が特定されていない、ここが大きな違いとなってきます。もう一点、先ほどの福井県の事例ですけれども、国庫の申請漏れ4億円だけではなく、その6年前にも同様の事故を起こしている、それも恐らく勘案されたのであろうと、これはこちらの推測になりますけれども、そのように捉えてございます。こちら、こうした処分量定の判断ですけれども、各団体でそれぞれの先例などの均衡を考慮して決定されていると考えてございます。今回の国庫の収入漏れ事案でも、総務局では必要な調査を行いまして、その結果に基づいて適切な措置を取っている、そのように認識しております。
石川委員】なかなか県民にどこまでそれを理解いただけるか、金額も1億3,000万円を超えるという、金額が多い少ないということではないですけれども、それによって今のところ誰も、処分は受けているんでしょうけれども表面的な対外的な明確な減給とか戒告とか訓告とか、そういうものは受けていないというところで、本当に県民の信頼回復につながるのかというところは、ちょっと指摘しておきたいというふうに思います。その上で、構造的な要因とか、体制上の課題というところでも報告がありますけれども、先ほども先行会派でもちょっとありましたけれども、年度末の業務の集中とか、あと収入証紙廃止の対応など、構造的要因が背景にあったというふうに報告書の中に記載されています。しかし、これは昨年度に限られたわけでなくて、収入証紙の廃止というのは昨年度だけの問題かもしれませんけれども、事前に予測は可能だったと思います。そういう中でこうした要因を理由に責任を低減するというのは、県の体制上の課題というのは、どのように認識しているのかというふうに伺いたいと思います。
総務局副局長兼総務室長】責任問題を判断するときに業務の過多をどう考えるかということかと思います。やはり処分量定を判断する際には、もちろん一つ一つの行為の量定の判断というのは、過去の事例などを比較して判断するわけですけれども、当然機械的にその行為だけで判断するわけではなくて、その時間が起こった背景、原因、いろんな要素を一つ一つ丁寧に見ていくことになります。その中において、業務量が極めて多かったような場合、そしてそれがどうしても工夫した上で避けられないような突発的なような事案だった場合などは、これは当然にその量定の際に参考にするということになります。
石川委員】今の答弁のことでいくと、個人にはそういう業務過多、担当者なのか、その方に対しては業務が非常に大きくのしかかっているというか、業務が多かった。でも、それも見て、先ほども答弁もありましたけれども、風通しよくとか、声かけをしてとかというような話もありましたけれども、個人の業務過多だった、その上司、その組織、そこに対しての指導、そこはどう捉えられるんでしょうか。
総務局副局長兼総務室長】まず、業務が非常に忙しかった場合、それに応じた管理監督責任は、それが前提でもちゃんと仕事が回るように業務上の管理監督責任があるのではないかという点は、実際そのとおりでして、今回のこの事故が発生した、紛失、確認漏れそれぞれについて、業務の管理監督責任というのは取るということはしてございます。ただし、この非常に忙しい状態というのは、やはりその上席の例えばグループリーダーの人間についても同じ状況ではございますので、そうしたこともやっぱりグループリーダーの管理監督責任を問う意味では、そうしたグループリーダーの忙しさという点も考慮はしてございます。
石川委員】もっと分かりやすく。グループリーダー、一つ上として、またその一つ上とあるじゃないですか。組織として考えは。
総務局副局長兼総務室長】組織全体の話になりますけれども、組織全体の責任の取り方というのは、前回の6月の常任委員会でもちょっと議論はさせていただきましたが、こちらになりますと、個人責任ではなく組織の責任となりますと、政治責任以外では、こちらはちゃんと再発防止の体制をしっかり県庁全体で整える、こちらが責任の取り方の一つになろうと考えてございます。ですので、組織全体という意味では、今回報告させていただいた再発防止体制にしっかり取り組む、これをもって責任の取り方というふうに考えてございます。
石川委員】時間が限られていますので先に進みますけれども。報告の中で、もう早急に対応していかなければいけないと思いますので、来年度も同じことが予測されるというところでいくと、人員体制の検討ということも報告をされています。人員体制の見直しが検討されているといろいろと書かれていますけれども、これ本年度中に間に合うんでしょうか。
会計局副局長兼会計課長】人員体制につきましては、今年度末に備えまして非常勤職員等を雇用しまして対応できればというふうに考えております。
石川委員】ぜひ同じ過ちを起こさないためにも、また、それで先ほどの答弁でいくと、個人上に業務が集中していたと、その上のグループリーダーも集中していてなかなか大変だったというようなことでありますので、やはりそこは人手の補充なのか、DXを進めるのか、このことしか早急には解決できないと思いますので、ぜひそれに間に合うように体制の整備をお願いします。今回の事案に対する知事自身の責任の取り方については、先行会派にも御答弁があって、知事の判断に委ねられているという報告がありました。先ほどもありましたけれども、前回の委員会の答弁で、法制度上、賠償責任は個人に帰属するものであり、組織としての責任は政策的判断を踏まえて全庁的に議論することになるという答弁でありました。全庁的な議論があったのか、確認します。
総務局副局長兼総務室長】すみません、全庁的な議論という言い方をいたしましたけれども、実際の再発防止、本件については、やはりどうしても不祥事事案でございますので、議論できる対象というものは限られてしまいます。ですが、会計局、総務局、あと県土整備局含めて関係するところではしっかり議論をさせていただきましたし、知事にもその前提で報告をさせていただいたということでございます。
石川委員】それと、もう一つ、しっかりと国との交渉もしていってほしいという先行会派からもいろいろありましたけれども、これやっぱり期限があると思うんですけれども、これいつまでという形になるんですか。
会計局副局長兼会計課長】国との調整でございますけれども、今鋭意努力しているところではございますが、国の予算状況等もありますので、年度いっぱいはかかるのではないかというふうに考えております。
石川委員】年度いっぱいということは、年度内で決着をつけるということでいいんですか。
会計局副局長兼会計課長】国との調整ということになりますので、県のほうがいつまでにということはなかなか言いにくいところではございますが、年度内をめどに決着がつけられたらいいというふうに思っているところでございます。
石川委員】この事業というのは、年度を超えてもいいものですか。
会計局副局長兼会計課長】年度の関係で言いますと、この国庫補助金については令和5年度のものでして、繰越しを行って令和6年度ということになっておりますので、もう既に年度という観点でいけば期限としては過ぎているという認識でございます。ただ、過年度支出という手だてがございますので、それに照らし合わせたときに、この案件がそれに該当するかどうか、それについて国が今確認をしていると、そういう状況になりますので、それを注視していきたいというふうに考えております。
石川委員】粘り強くということも分かるんですけれども、委員会への報告等々も含めて、いつ頃これが決着つくのか、対国ということもあるんでしょうけれども、やっぱり一つの報告していただくスパンとして動きがあったときとか、あとは最終的に国から補助金の申請の部分が戻ってきたとか、もしくはもう駄目だったとかいうことは、しっかりと報告をしていただいて、また、県民へもきちんと説明をしていただきたいと思います。そういう中で要望になりますけれども、県民の信頼というところの観点からいけば、形式的な対応ではなくて、分かりやすく誠意ある姿勢を示すことが重要だと思います。今回のことが、繰り返しになりますけれども、悪しき慣例にならないように、ぜひ県民に責任の示し方を検討していただきたいというふうに思います。
