作山議員】県内には豊かな自然や歴史、地場産業を生かした地域づくりに取り組む自治体も多く、この地域に若者を呼び込むためには、働く場の確保にとどまらず、住まいの確保や地域との関わり方、ライフスタイルに寄り添った柔軟な支援が求められている。他県の例に学び、県としても、地域と連携しながら「働く」と「住む」を一体で支援する仕組みを構築していくことが必要と考える。そこで、若年層の地域への定着・定住を後押しし、地方への移住を促進するため、県として市町村の取組みをどのように支援し、連携を深めていくのか。あわせて、UIJターンの促進に向けた取組みを一層強化していく必要があると考えるが、所見を伺う。
黒岩知事】はじめに、若年層の定着・定住を後押しし、移住を促進するための、市町村の取組の支援、連携についてです。
県は、これまで都内にある「ちょこっと田舎・かながわライフ支援センター」や、県のホームページを活用し、地域での就業や住宅取得といった若年層に関心の高い、市町村の各種支援情報を紹介・発信するなど、市町村の取組を支援してきました。
今後は、県西地域と三浦半島地域に配置した「移住コンシェルジュ」が市町村と連携し、若年層の移住希望者に最適な情報をオーダーメイドで組み合わせ、一体的に紹介するなど、寄り添った対応を行うことで、若年層の定着・定住を後押しするとともに、移住を促進します。
次に、UIJターンの促進についてです。UIJターンとは、就業・就学などにより、都内で生活している方が地方に移住することの総称ですが、本県へのUIJターンにつなげるためには、地域と継続的に関わりを持つ関係人口を創出することが重要です。そこで、今年度から、例えば三浦半島地域において、学生等が長期休暇を利用し、働きながら地域での暮らしを体験する取組や、専門的なスキルを持つ都内で働く方が、副業として、地元事業者と協働で地域課題の解決を図る取組を実施するなど、地域と継続的に関わりを持ってもらうための施策を強化します。県としては、若年層の定着・定住やUIJターンの更なる促進に向けて、市町村を支援するとともに、一層の連携強化を図りながら、より効果的な対策に取り組んでまいります。
作山議員】三浦半島地域で、関係人口を創出する取組みを進め、将来的なUIJターンにつなげていくとのことですが、三浦半島地域の人口問題は県全体として取り組むべき課題です。こうした状況だからこそ、地元の市町と連携し、半島に人を呼び込む必要があると考えますが、所見を伺います。
黒岩知事】三浦半島地域の市町と連携した取組について、お尋ねがありました。県では、今年度から、移住促進に関するアドバイザーの市町村への派遣回数を増やすなど充実強化を図りました。さっそく、横須賀市からは、市が実施する移住ツアーの企画・広報などについてアドバイスをもらいたいという声をいただいておりまして、派遣に向けた調整を進めているところです。こうした取組をはじめとして、今後も、県と三浦半島地域の市町とが一丸となって、三浦半島に人を呼び込めるよう、今後も取組を進めてまいります。
作山議員】移住定住の促進には、就業や住居の確保に加え、地域との関わり方やライフスタイルに応じた支援が求められています。それぞれ特徴的な施策を持つ市町村と県が連携し、移住を考えている人一人ひとりに寄り添いながら、ワンストップで包括的に支援する「移住コンシェルジュ」のような役割は非常に重要です。仕事、住まい、地域との関係構築までを丁寧にサポートできる体制の整備こそが、安心して移り住める環境づくりにつながります。また、人口減少が深刻な地域ほど、こうした支援の必要性は高く、県が広域的な視点から市町村の取組を支え、好事例の共有や制度の横展開を進めるとともに、空き家活用や交通・通信インフラの整備など、移住後の生活全体を見据えた支援を強化することを強く要望いたします。