作山議員】県内では、各地域の「がん診療連携拠点病院」や「指定病院」で、患者さんやその家族など、同じ立場の人が、がんのことを気軽に本音で語り合い、「心のつながり」が出来る交流の場としての催し、「がん患者サロン」を定期的に開催していると伺っている。しかしながら、こうした取組みをまだまだ知らない患者や家族も多いため、今後は県主導で患者交流の取組みを各病院に呼びかけ、患者支援のさらなる充実を図ることが重要である。そこで、がん患者等が抱える様々な不安や悩みが軽減するよう、その「心のつながり」を支援するため、県としてどのように取り組んでいくのか、所見を伺う。

黒岩知事】次に、がん患者の「心のつながり」の支援についてです。
県内では、県立がんセンターをはじめとする、36か所のがん診療連携拠点病院等において、患者やご家族の交流会である「がん患者サロン」を開催しており、参加した方からは、「気持ちを共有して楽になった」といった、多くの声をいただいています。
一方で、サロンを主催する病院からは、「面識のない患者同士の交流を進めるには、会話をリードするコーディネーターの役割が非常に重要」といった意見も伺っています。そこで県では、がん患者サロンのコーディネーターとして、がんの経験者であり、相談対応などに協力をいただいている「ピアサポーター」の活用を進めていきます。具体的には、県が認定した「かながわがんピアサポーター」を対象に、個別の相談だけでなく、患者同士のつながりもサポートできるよう、新たに技術の習得を図る研修を実施していきます。併せて、がん患者サロンをはじめとする交流の企画を多くの方に知っていただけるよう、昨年度、都道府県として初めて作成した、がん患者の情報の道しるべである「防がんMAP 神奈川県版」も活用し、広くお知らせしていきます。
こうしたことを通じて、患者の皆様の心がつながり、悩みや不安が軽減できるよう、今後もしっかりと取り組んでまいります。