スクールキャリアカウンセラーの処遇について

石川】令和元年に、スクールキャリアカウンセラー制度について議会で質問したところ、生徒の就労支援にとって最も効果的な、教員とカウンセラーの役割分担や連携を検証し、制度のあり方の検討を進めていく旨の答弁があった。そうした中、スクールキャリアカウンセラーの勤務時間が、令和4年度から20時間になった上に、その変更の伝達は契約更新月直前になったと承知している。困難を早期に発見し、進路未決定者を減少させることは貧困連鎖を断ち切るための有効な手段であり、学校こそがそのプラットホームになると考える。

そこで、教員とスクールキャリアカウンセラーがどのように役割を分担し、連携することが生徒の就労支援にとって最も効果的と検証され、結果をどのように学校現場で生かしているのか。その上で、今後スクールキャリアカウンセラーの安定的な処遇が必要と考えるが、所見を伺う。

教育長】県教育委員会では、クリエイティブスクール等で学ぶ、生徒の就労支援を充実させるため、現在9校にスクールキャリアカウンセラーを配置しています。スクールキャリアカウンセラーと就労支援を担う教員との役割分担については、令和元年度に、両者を交えた連絡会議で協議をしています。その結果、スクールキャリアカウンセラーは、

・教員の指導を支援する役割であることや、

・専門性を活かして、生徒の個別相談や企業等との調整を行うことが効果的であること

などが、改めて確認されました。これを踏まえて、現在、配置校では、教員と連携して、就職を希望する生徒一人ひとりに、きめ細かい進路指導を行っています。

一方、スクールキャリアカウンセラーの配置に係る経費は、国の補助金を活用していますが、令和4年度については、補助金が大幅に減額されたため、一時的に、勤務時間数の変更を余儀なくされました。県教育委員会ではこれまでも、国に対して、スクールキャリアカウンセラーの配置に関する支援について要望していますが、引き続き、その安定的な処遇の視点も含めて、強く要望してまいります。