石川(裕)委員  私からは、補正予算の歳出事業について伺ってまいりたいと思います。  先行会派でもこの点触れられていましたが、維持運営費の支出について伺ってまいります。修学旅行のキャンセル料について、昨年の県立高校における修学旅行の実施状況、それと実施できなかった数を確認したいと思います。

高校教育課長  令和2年度に修学旅行を実施することができた学校については、20校でございます。学校数といたしましては、県立高校138校と中等教育学校2校の140校のうち、1校はもともと計画がないということですので、139校のうちで20校が昨年度中に実施をすることができている状況でございます。

石川(裕)委員  それ以外の学校は中止または延期という形になったかと思いますが、年度を越えた延期となった学校数というのはどれぐらいあるのでしょうか。 高校教育課長  年度をまたいで令和3年度に実施を計画していた学校は36校ございました。

石川(裕)委員  その36校中、今年度実施できた学校というのはあるのでしょうか。

高校教育課長  今年度4月に6校については実施をすることができたという状況にございます。

石川(裕)委員  修学旅行は高校2年生が実施の年度と聞いていますので、延期になったところも含めると26校が修学旅行を実施できたと理解をいたします。その中で、今回キャンセル料の補正予算が上がっていますが、先ほどの先行会派の答弁の中で、昨年度の予算が6,000万円だったという報告がありました。そうすると、今回の補正予算の額とちょっと桁が違うのかと理解をしますが、この差というのは何でしょうか。

高校教育課長  昨年度、キャンセル料として予算自体は1億6,000万円程度を計上していたところでございます。そこについて、実際に支援を行った金額は6,000余万円ということでございますが、昨年度修学旅行を中止した際に、ちょうどGoToトラベルを使える時期もございましたので、その GoToトラベルを使ってのキャンセルについては、キャンセル料を国のほうが負担していただけたということもございまして、昨年度は若干支出が抑えられているという状況がございます。現状そういったものがない中では、積み上げていくと今回計上させていただいた予算が必要と見込んでいるところでございます。

石川(裕)委員  修学旅行には企画料というものがある。それとあと、キャンセル料というものがあるという中で、高校に入ったときから修学旅行というのは企画をされていることから、その企画料というのは中止になっても払わなくてはいけないと昨年度委員会でも確認をさせてもらいました。今回はそのキャンセル料について、前回にGoToトラベルもあったのでこういう予算になったということになりましたが、前回の企画料も、例えば、GoToトラベルを使った場合はこの国の予算で担うということでよろしいですか。

高校教育課長  キャンセル料については、全て国の予算の中で賄っていただいているという、いわゆるGoToトラベルを使った場合についてはそのように認識をいたしております。

石川(裕)委員  企画料とキャンセル料はまた違うものだと伺っているのですが、キャンセル料というのは、例えば、2週間前から何%かかりますよ、前日になると50%ですよというものがキャンセル料です。企画料もその中に入っていたということでいいですか。

高校教育課長  旅行自体を中止した場合に、旅行の金額自体の何%という形でキャンセル料がかかってきます。そのキャンセル料自体は、かかるよりも前の段階で基本的には中止と決定するようにということをお願いしております。キャンセル料がかからない期間においては、企画料だけが請求されている状況でございます。ですから、実際にはそのキャンセル料発生の時期に入ってから旅行金額全体に対して何%という計算なので、その中には企画料も含まれてしまっているという計算になっているかと思います。

石川(裕)委員  今、延期から中止になった場合のそのキャンセル料のかからない前になるべくキャンセルをするようにということを指導されたと伺いました。その中で、修学旅行を生徒の教育、学校の勉強とはまた違う、1年に一度の学校行事としてすごく大切なものだということで、昨年から代替行事等々の提案もお願いをしたところです。実際に代替を行った場合、例えば、高校だと沖縄県、北海道という修学旅行の計画を県内に変えた場合、企画料、もしくはキャンセル料というのが発生するものでしょうか。

高校教育課長  修学旅行自体を取り消した場合に、行き先を変えるとまた新たな旅行の企画ということで、その場合には企画料の請求を受けるケースが多いと承知をいたしております。

石川(裕)委員  そういう中で、中止の際に修学旅行には行けなかったが、例えば、日帰りの観光地に旅行に行ったとか、そういう代替の行事を行った学校数というのはどれぐらいあったでしょうか。

高校教育課長  宿泊の行事に切り替えますと、宿泊の旅行の届けが出てまいりますので、どういう変更をしたかというところがその場ですぐに把握をすることができます。ただ、日帰り旅行にしている場合については、その内容が実際に今年度もともとあった遠足の企画なのか、それとも本来計画はなかったが、代替として実施したものなのかというところはまだ判然としないところがございます。もうそろそろ時期的には落ち着いてきますので、この代替教育については今後、どういう状況であるかということを改めて調査をしたいと考えております。現時点では、まだその数自体は把握ができていないという状況でございます。

石川(裕)委員  今後調査をしていただけるということなので、また今後確認をさせてもらいます。まだ分からないですが、今年度も同じような状況で、修学旅行が秋に企画されている学校が非常に多いと伺っています。この秋以降、コロナがどうなるのかという状況はまだ見えない中で、去年のこういう事例を踏まえて、修学旅行がもしできなかった場合の対応というのは、やはり今から検討していただくべきだと私は思うのです。繰り返しになりますが、やはり生徒にとって一生に一度の高校での修学旅行は思い出です。例えば、箱根にうちの子供も行っていました。うちの子供を例に挙げるわけじゃないですが、友達と一緒にどこかに泊まりに行った、もしくはディズニーランドに行った、こういう思い出が、結果卒業した後に、子供たち同士の思い出話にもなると聞いています。また、私は街頭活動など、地域で活動している中で、高校生からやっぱり修学旅行に行きたかったという声も実際に聞かせていただいています。県外に行くことができなかったら、例えば、県内でこういうことをやろうという情報提供、こっちの学校は行ったがこっちの学校はできないということじゃなくて、なるべくそういう代替案を示すような指導みたいのができないのか、確認をさせてください。

高校教育課長  今年度についても、やはり修学旅行の重要性ということについては十分認識をいたしております。ですから、各学校においては中止ではなく極力延期をするような形で実施の可能性を探ってきたという状況がございます。その結果、実施できなかった場合には御家庭の負担を生じないように予算化等もさせていただいているというところでございますので、今年度の実施についても、まずは計画し、その段階でもし万が一状況が悪くて行けないようなことがあれば、一旦は延期をすることを考えるという順番になっていくかと思います。その結果実施できないときには代替措置についても講じていくという可能性はあるかと思います。そこについては、思い出づくりという委員のお話がございましたが、修学旅行自体が教育活動として意味のあるものですので、そういった視点からも極力実施に向けて努力をしてまいりたいと考えておるところでございます。ただし、生徒の安全ということを第一に考えなければいけないというところでございます。

石川(裕)委員  最後に、昨年も要望させてもらいましたが、学校は学びの場であると同時に、修学旅行だけじゃなくて体育祭とか文化祭とか部活動も通じて勉強以外の学びを得ることができる場でもありますので、できないということではなくて、なるべくできるようにするにはどうしたらよいかという前向きな検討をお願いして質問を終わります。