石川(裕)委員  次に、県立高校の入学者選抜について伺ってまいります。4年前の常任委員会のときに、平成27年度、28年度の採点ミスを受けて、29年度よりマークシートの試験が導入をされました。3年経過した中で、確認をさせていただきたいと思いますが、採点、点検に当たり、当時、採点チェック方法が4人となっていて、ほかの先生もチェックしているから大丈夫という思い込みが生じて、採点、点検の甘さにつながったという報告がありました。ヒューマンエラーの防止について、対策はどのように行ったのか、伺います。

高校教育課長  入学者選抜の採点方法の改善について申しますと、採点誤りが発生した平成28年度の入学者選抜までは、全ての問題を学校の教員が採点をしており、その中で、点検表等に基づいて、委員が今お話しされたような点検方法なども行いながら実施をしていたところです。  採点誤りからの対応ということで、まず一つは、希望選択式の問題に関しては、マークシート方式による採点という形に改善をしました。マークシートによる採点を行うことで、人的なヒューマンエラーは発生しません。教員による採点を記述式問題に限定することによって、しっかりと採点時間を確保しました。また、採点の在り方についても、マークシートの機械を通して取り込んだ画像を用いて、採点シートが出てきた中で採点をしていくことで、同じ問題が並んだ状態で採点をするといった形も取っております。そうした形を取ること、それから採点者はしっかりと確認をし、そうした工夫をしっかりとすること、採点における休憩時間等もしっかり確保することといった人的なミスを防止する対応を取りながら、採点を進めているところです。

石川(裕)委員  少し視点を変えます。入学者選抜において担当教員には特殊勤務手当というものがあります。これは部活などにもあると思うのですが、現在、各校にどのように手当をされているのでしょうか。また、学校によって違うと思うのですが、何人ぐらいの先生が対象となるのでしょうか。

教職員企画課長  特殊勤務手当ですが、給与制度上、基本給とは別に、職能給として位置づけられており、著しく危険、不快、不健康、困難な勤務、給与上特別な考慮を必要とし、かつその特殊性を給料月額によって考慮することが適当でない勤務に従事する職員に、その勤務の特性に応じて支給しております。今お話のありました入学者選抜に係る業務についても、通常の業務に付加されて心的な緊張が伴う業務ということで特殊勤務手当の対象にしているところでして、お尋ねの人数ですが、平成30年度の実績で申し上げると1,856人に支給しております。

石川(裕)委員  幾らぐらい支給しているのでしょうか。

教職員企画課長  平成30年度の額で申し上げると約727万円ほどです。

石川(裕)委員  その人数で答弁いただいた金額では、現場の先生の負担や責任感を考えると、金額が少ないと私は感じます。この入学者選抜業務の特殊勤務手当の支給の見直しは検討されているのでしょうか。

教職員企画課長  本県の入学者選抜に係る特殊勤務手当は、週休日や、正規の勤務時間を超えて2時間以上従事したときに900円支給されます。 一方で、他県の例を見ると、そもそも支給をしていない都道府県が東京都、千葉県、北海道など13都道府県あります。また、支給の額についても、県によって支給要件や支給額が異なるので、単純比較はできませんが、1時間当たりの単価を単純に比較すると、本県は450円で、他県の場合は200円未満の県が16県、200円から300円の間が10県と、本県の場合はかなり高い水準に今はあるという実態です。  また、併せて支給要件についても、本県の場合は2時間で支給しておりますが、他県の場合には1日業務して支給の対象とするところが18県、また4時間以上としているところが5県と、支給額、支給要件ともほかの多くの都道府県の水準を現在上回っている状況です。したがって、手当の見直しについては、その時々の業務に従事している時間、業務の負荷等、実態を勘案し、また他県の状況なども参考に、必要に応じて検討したいと考えております。

石川(裕)委員  今答弁いただきましたが、これから教員の働き方改革も言われて、実際にタイムカードのようなものもパソコンで行うという答弁も先行会派でありました。本当に2時間で終わっているのかということも含めて、もう一度、検討いただきたいと要望します。