石川(裕)委員 次に、横浜国際高校国際バカロレアコース関連について伺います。大学の英語入試の共通試験のところでもありますが、以前からこのバカロレアについて質問していますが、この4月に開設されて、現在の状況を伺いたいと思いますが、一般で20名程度、海外帰国生5名程度の募集に対して志願者は今回どれぐらいあったのか、伺います。

高校教育企画室長  まず、一般募集については合格者数20名に対して志願者23名ということで、志願倍率は1.15倍でした。そして海外帰国生徒特別募集については合格者数5名に対して志願者数7名ということで、志願倍率は1.4倍という状況です。合わせて現在25名の生徒が在籍しています。

石川(裕)委員  1年目ですから、まだまだ周知が足りなかったという御答弁等もあったと記憶していますが、次の委員会だともう高校入試の後ぐらいになってしまうので、あえてここで質問させてもらいますが、来年2月の入試に向けて、このバカロレアには、どのように倍率を上げるということではないですが、向けて生徒募集に対してどのような対策を練られたでしょうか。

高校教育企画室長  昨年募集の段階ではまだバカロレア機構から認定がおりていない状況もありました。今年度に関しては、実際にバカロレアコースの生徒が入ってきた状況もあり、実際にバカロレアコースに入っている生徒の実態も含めて見ていただくこともできるようになったことも含めて、学校説明会、それから体験授業、こういった取り組みに関して周知してきました。また校内、校外で行われるさまざまな学校説明の機会も積極的に活用する形で外に出ていき、説明の場と回数をふやすといった取り組みをしてまいりました。

石川(裕)委員  その中で、教える側の先生についても伺いますが、国際バカロレア機構主催の研修会に多くの県立学校の先生や教育委員会の指導主事の方を派遣したと伺っています。実際にバカロレアに関連する先生は何人ぐらいいるのですか。

高校教育企画室長  現在横浜国際高校に在籍している教員の中で国際バカロレア機構が実施している研修に19名が参加しています。

石川(裕)委員  その19名の方が横浜国際高校で実際に生徒に対して教えていると理解してよろしいですか。そしてその研修を受けた全員の方が国際高校に入られたということですか。

高校教育企画室長  バカロレア機構の研修を受けた教員は横浜国際高校だけでなくて、その他の学校、それから教育委員会の職員も含めて受けています。平成28年度から平成30年度まで59名の教員が受けています。そのうち19名が現在在籍してバカロレアコースにかかわっている状況です。

石川(裕)委員  57名の中の19名の方は横浜国際高校に行かれ、それ以外の方は違う学校、教育委員会で活動されていると理解しました。  以前、私が予算委員会委員だったときに、横浜国際高校の学習を提供していくことによって、県内の県立高校もしくは私立高校も含めて県内全体に広げて、県立高校におけるグローバル教育のレベルアップを図っていくという答弁がありました。具体的に県立高校全体のレベルアップはどのような戦略を練られているのか、伺います。

高校教育企画室長  今年度入学した生徒ですが、バカロレアの高校生に該当するプログラムは2年間で、実際には、来年度4月からということで、実際にはまだ始まっていません。横浜国際高校は若干先行してこのプログラムを開始する、実は来月からバカロレアのプログラムを実施する状況です。そうした中で現在に関しては、そういった国際バカロレアの理念や学習内容、方法、こういったものを意識した取り組みを行っている段階です。こうした中でそのような理念を反映した取り組みを広げていきたいということで、例えばことし8月にパシフィコ横浜で開催されたTICAD7で横浜国際高校の生徒が各国から集まった来場者の皆さんや当日集まっている一般の方に向けて、英語で自分たちが行っている探究活動のプレゼンテーションを行ったということがあります。また同様に11月に日本大通りで行われた、みなとまち食のEARTH Fes、ここからはじまるSDGs、といった取り組みがありましたが、ここでも野外イベントとして、パネル展示を行っており、現在の生徒の取り組みに関して広報活動をしています。あわせて、11月8日の教育活動説明会の中で、総合的な取り組みの時間に関する説明を行う際に国際バカロレアの理念に基づく探究的な学習活動ということで横浜国際高校の教員が研究成果や実務事例の発表を行って全校の教員に対して成果の共有を図っています。

石川(裕)委員  もう1点、県内のバカロレアコースを開設している私学が、同じような時期にされています。そことも連携を図っていくという御答弁があったと思います。今その私学との連携はどのようになっているのか、伺います。

高校教育企画室長  これまで認定に向けた取り組みでは、私立高校やインターナショナルスクールを訪問して、教育活動や教育研修についての情報収集をして、お互いに情報交換をしながら教育課程の開発などを行ってきたという経緯があります。今後、横浜国際高校における国際バカロレア高校の教育に関する研究成果等の発信という部分で県内の県立高校、私立高校の成果を共有していくという形で話をしています。ただ、文部科学省で全国のこういった学校が連携する取り組みとして、IB教育推進コンソーシアムに学校から参加する中で、全国の各校との間での教員研修、情報交換がございます。多くの学校は私立高校という状況もありますので、そういったところでの情報共有も進めているところです。

石川(裕)委員 最後に要望させていただきますが、県立高校国際バカロレア、横浜国際高校のバカロレアコース、当初から言っているのは、普通に中学に通っている生徒をどのように受け入れていくか。帰国子女の方ばかりではなくて、ぜひ普通に英語をきわめてきた方を多く受け入れていただき、普通の中学校にバカロレアのよさ、そして県立高校の担う部分で県のグローバル教育のレベルを図っていくという答弁もありましたから、これからの時代を担う子供たちの可能性を最大限広げられるように今後も注視してまいりたいと思います。