石川(裕)委員  早速質問に入らせていただきます。  まず最初に、ラグビーワールドカップ2019関連予算について伺ってまいります。平成31年度大会成功に向けた取組について、4億3,000万円の予算が提案されています。これは先行会派からるる質問をされていますので、角度を変えて質問させてもらいますが、改めて冒頭にスポーツ局長に、この機運醸成という言葉が答弁でも出てきましたし、この提案の中でも出てきています。スポーツ局が考えるこのラグビーワールドカップ県全体での機運醸成というものはどういうものなのか伺いたいと思います。

スポーツ局長  アジアで初めてのワールドカップ開催、それも決勝戦、準決勝を含め大きい試合が横浜で開かれるということで、まず考えているのは、横浜だけの盛り上がりにしてはいけない、また、全県でそれを盛り上げていく、何のためにやるのか、それは単に会場を満員にするためだけではありません。また、一過性の盛り上がりで済ませてしまってもいけないと思っています。これはラグビーワールドカップをきっかけに、ラグビーに対する関心はもちろんですが、それを通じてスポーツに対する関心、また、スポーツの魅力、スポーツの価値をより多くの県民の方に知っていただく機会にしていきたいと思っています。

石川(裕)委員  冒頭、スポーツ局長から思いを聞かせていただきましたが、それを受けて、具体的に少しお話を伺ってまいりたいと思います。まず、開催準備費として、横浜市域分と神奈川県実施分は、毎年ラグビーの予算があえて分けられて計上されています。両方合わせて、平成30年度は約1億6,000万円弱、そして、平成29年度は9,000万円強、平成28年度は6,000万円強の約3億円の予算が、この3年間で使われてきたと理解しています。それ以外にも開催都市分担金、宝くじ拠出金などがありますが、まずこの数字が合っているのかということと、併せて3年間の機運醸成の取組と、その現段階での機運をどのように判断をしているのか伺いたいと思います。

ラグビーワールドカップ担当課長  ラグビーワールドカップの予算については、平成27年3月に神奈川、横浜での開催が決定しました。今、委員御指摘のように、平成28年からの予算ということでしたが、予算的には平成27年度から計上されておりまして、その状況を御説明申し上げますと、平成27年度から平成30年度までの予算措置としては、全体で9億9,000万余円となっております。また、宝くじ協賛金収入が全額充当されている協賛宝くじ拠出金を除いて、一般財源としての予算は平成27年度から平成30年度までで4億6,000万余円という形になっております。  また、横浜市と県域とで分けていますが、こちらについては、横浜市内で実施をしている事業と、横浜市以外で実施している事業ということで、区分させていただいております。 機運醸成に関しては、先ほど局長の方からありましたが、横浜がメーン会場ということでありますが、横浜の盛り上がりはもちろん、それ以外の横浜市域以外のところで、全体としての盛り上がりを図るような形で機運醸成を取り組んできています。

石川(裕)委員  今の御答弁の中で、もう一つ御答弁いただきたいのは、現段階でこの今、機運醸成をどう判断しているかをお伺いします。

ラグビーワールドカップ担当課長  まず、その機運醸成の効果については、いろいろな指標があります。我々としては、一つの指標として申し上げますと、これは県域で実施したものではないですが、ラグビーワールドカップが開催されることの認知度について、実は昨年の9月に組織委員会が実施した開催認知度調査というのがあります。この調査では、過去最高になります68.3%の方々から開催を認知している。この数値が高いか、低いかは議論がありますが、これは平成27年度にも調査をしておりまして、当時の調査、51.2%と比較しますと17.1ポイントの伸びとなっております。

石川(裕)委員  それは日本全体でというイメージだと、御答弁だと思います。 先にいかせていただきますが、その中で、今御答弁いただいた中で、共同開催都市、横浜市とも同じくこの開催都市の分担金、宝くじ拠出金のほかに、横浜市が開催事業費を計上されて事業を進めていますが、横浜市も平成30年度、約2億8,000万円、これは、県費が1億4,000万円入っています。同じく平成29年度は、1億5,000万円、これも県費が7,500万円入っています。そして、平成28年度は2,000万円、これは県費が1,000万円拠出されています。今年度、横浜市は17億円の予算が計上されていますが、その中で、県の負担がまず4億1,800万円余と、横浜市の予算の中ではうたわれています。  そこで、まず横浜市との協議の中で、平成28年と平成30年、県の負担割合が50%となった経緯を伺いたいということと、また、これは他の県内市町村との連携もありますから、ほかの市町村も同じく50%の補助になっているのかを伺いたいと思います。

ラグビーワールドカップ担当課長  まず、負担割合についてですが、こちらの方は横浜市と予算の段階で協議させていただきまして、機運醸成に係る部分については、これまでのところは折半という形で支出をさせていただいております。ただ、これは結果的に折半になったことでありまして、それぞれ役割の分担に応じて応分の負担をしていくという形で整理させていただいております。 横浜市以外の市町村との連携事業ですが、こちらは基本的には県の単独の支出という形で実施をさせていただいております。ただ、会場の使用料や機運醸成に係るそれぞれの市町村の支出の部分もありますので、イベントとしては基本的には県の支出という形になっております。

石川(裕)委員  もう一つ質問していますが、今年度は17億円横浜市が計上しています。県費負担は、確かに折半ではなくて、4億1,800万円余が県の負担だと横浜市の予算の中では出ています。この4億1,800万円の負担の割合といいますか、これは、今までは50%でしたが、今年は4億1,800万円というのはどういう経緯ですか。

ラグビーワールドカップ担当課長  来年度、平成31年度の予算については、ラグビーワールドカップの共同開催都市として県と横浜市が役割分担しながら、実施に向けた準備を進めておりまして、経費についても、役割に応じて分担しています。  まず、試合会場の整備については、施設を所有する横浜市の単独経費としておりますので、その分横浜市の方が負担的には多いという形になっております。また、共同で実施する大会運営費や、横浜市内の機運醸成に係る経費については、県と市で負担することとしております。

石川(裕)委員  今御答弁いただきましたが、確かに平成26年の総務政策常任委員会で、当時の政策局長から、横浜市との費用負担、共同開催ということで、折半と決まったわけではないという答弁があります。また、県にも予算の上限があるという御答弁されていて、その中の横浜市の予算案に、開催事業費については神奈川県と役割分担をして費用を負担しており、神奈川県の県負担金が本事業の財源に充当されますということで、横浜市の方ではこう言われています。この県の受け持つ役割を改めて伺います。

ラグビーワールドカップ担当課長  まず横浜市との役割分担ですが、横浜市との共同事業については、横浜市内で実施される事業という位置付けになっておりまして、その機運醸成を図っていく中で、県市が共同して取組を進めていくというような形をとっております。開催会場があります横浜国際総合競技場が、まずは盛り上がりを見せるというところが、このラグビーワールドカップの成功に向けた第一歩と考えておりますので、そうした目標に向けて県市が共同して取り組んでまいるという形で考えております。

石川(裕)委員  冒頭、局長に機運醸成のお話を伺いました。県全体でという意味でお伺いをさせていただきましたが、平成28年から平成30年までの横浜市域分の共同事業に係る予算と、一般市町村に係る予算といいますか、この差が非常に大きいと思いますが、この点はどう捉えられていらっしゃるのでしょうか。

ラグビーワールドカップ担当課長  まず、先ほど申し上げましたように、開催会場があります横浜市がまずは盛り上がることが非常に大事かと考えておりまして、横浜市域分はそういう形で、横浜市と相談して、予算立てをしているという状況です。また、各関連の市町村については、特に川崎や相模原といった政令市、公認キャンプ地として海老名市、小田原市がありますので、そういったところを拠点にして事業を実施しております。そういった拠点から広めていくというような形になりますので、現在までのところは、予算的には横浜市域分が突出しているという状況です。

石川(裕)委員  また同じく、横浜市が共同開催都市ですので、横浜市との話ばかりで恐縮ですが、そういう中で、横浜市の予算の内訳の説明を見ていると、県の負担金は機運醸成以外にも、今、機運醸成とおっしゃっていましたが、会場整備費や大会運営費といわれる項目にも使われているという書かれ方がされています。県が各年度予算を計上すると、横浜市域部分にいくと、事業内容として、ラグビー競技の振興、イベント開催等による機運醸成を行うと、県の方の予算見積書といいますか、予算の項目の内容の中には、このようにうたわれています。  改めて伺いますが、県が補助して、負担になるか分かりませんが、横浜市に拠出しているこの全体で約2億7,000万円というのはどのように使われたのかと、お金に色はありませんから、機運醸成だという話もあるのかもしれませんが、この横浜市の中身を見ると、機運醸成だけ以外にも使われているような感じですが、改めて横浜市から、この県が負担した2億7,000万円というのはどのように使われたのか。どのように報告を受けているのかを伺いたいと思います。

ラグビーワールドカップ担当課長  横浜市への負担金という形で支出をさせていただいておりますが、内訳としては、横浜市との共同事業の中で、今委員おっしゃられた機運醸成に加えて、大会運営といわれる事業等にも充当されております。具体的には、輸送交通や警備に係る費用、こうした計画の策定等に係る費用等も含まれております。

石川(裕)委員  そうすると、これは平成28年度からの見積書を今見させていただいていますが、そのようなことに使うということは、この予算の見積書の中で一言も触れられていない。これは、あくまでも議会に提出された中でいくと、内容は、繰り返しになりますが、共同開催都市である横浜市との共同事業として、ラグビー競技の振興、イベント開催等による機運醸成を行うことについて、この開催準備費というものを計上されています。今の御答弁だと、これ以外にも使うことを、横浜市に対して認めているという理解でよろしいですか。

ラグビーワールドカップ担当課長  大会運営については、メーンは来年、平成31年になっています。その前の段階として、大会運営に係る部分としては、例えば、昨年ブレディスローカップを招致したことや、一昨年、日本代表とオーストラリア戦を日産スタジアムの方に招致させていただきました。その際に、事前のチェックという形で、大会運営本部を仮に設置して、そういった当該年の大会期間中の警備や、輸送交通についても事前に調査をしております。そういった経費が、大会運営費ということで含まれている状況もありますが、予算的には、メーンとなりますのは機運醸成を行う中の一つとして、メーンとして捉えておりますので、そうした中で実施をしている。あくまでも、横浜市が勝手にその予算を使っているということではありません。

石川(裕)委員  苦しい御答弁といいますか、議会に提出されているといいますか、私もインターネットでこれ見させていただいた予算見積書、毎年度のものを見させていただいていますが、そのような内容は一切記載されていません。強いていえば、イベント開催等のこの等のところに警備が入るのかと思えます。 今回この質問をさせてもらったのは、ラグビーワールドカップ2019、もうこの秋ですから、この大会の成功は願っています。願っていますが、決勝戦が横浜市の競技場で行われるので、そこに重きを置くことは理解しますが、余りにもこの予算の偏りがあり過ぎますし、そしてまた、私は川崎市の麻生区から選出されていますが、桐光学園というラグビーのチームがある学校があります。でも、その川崎でさえ、ラグビーの話を余り聞くことはない。冒頭に機運醸成のお話で、全体で、日本全国でというお話はありましたが、私はそういう横浜市に対するその予算の使われ方もありますが、では、今聞きますが、神奈川県にラグビーチームを持っている高校はどれぐらいあるのでしょうか。

ラグビーワールドカップ担当課長  高校のラグビー部についてですが、これは昨年の8月の資料になりますが、全国高体連の方が公表しております資料になりますと、神奈川県の登録チームは47チーム、登録人数としては1,209名です。

石川(裕)委員  そういう中で、例えば県立の高校と連携して、そういうラグビーの振興を図る。県全体に高校はあるわけですから、偏りがあるのかもしれませんが、そういう連携の仕方で、例えばこのラグビーワールドカップにそのラグビー部の生徒たちが何かの形で携われるとか、そういう機運醸成が将来のラグビーのスポーツ振興に役立っていくのではないのかと思っています。  苦言を申し上げますが、先般の先行会派との質問の中で、マスコミにラグビーの日本代表の選手が多く出ることになって、大分機運も醸成してきたという答弁がありましたが、であれば、まず県が機運醸成をするのではなくて、マスコミの方に日本代表の方をもっと取り上げてもらうようにお願いすることであって、あくまでも県税を使った機運醸成をするわけですから、横浜市に預けたということではなくて、横浜市がどのように使っているかということも含めて、しっかりとラグビーワールドカップの成功に向けて取り組んでいただきたいと思います。