石川(裕)委員  次に、そのラグビーワールドカップ関連の観光事業について伺ってまいります。 先行会派の質疑の中で、ラグビーワールドカップが絶好の機会として、特に宿泊増に向けて取り組むという報告が幾度となくされています。そして、そこで、今回資料9ページに報告をされている、行ってみたい神奈川の魅力づくりにおいて、予算が7億3,000万円提案されています。この施策について、伺ってまいりたいと思います。この行ってみたい神奈川の魅力づくりの施策で、5番、宿泊観光客誘致促進事業から9番の外国人観光客訪県促進事業と、神奈川県にいかに宿泊客を呼び込む取組を進めるという事業について、先行会派の質疑でも答弁がなされています。まず、この取組は県内のどの地域をターゲットにしているのか伺いたいと思います。

観光企画課長  国内観光客でいいますと、宿泊観光誘致促進事業費ですが、これは正にラグビーの観戦等で東京に来た国内観光客の方々を何とか県内の方に引き寄せるということで、ターゲットは正に東京に来られた方をターゲットとしております。

石川(裕)委員  そういうことではなくて、東京に、日本にお越しいただいた外国人の方を、どこの県内の地域、例えばラグビーだったら横浜、観戦するのが横浜なのかは分かりませんが、例えば箱根だとか鎌倉とか、そういった具体的なターゲットの地域はありますかという質問です。

国際観光課長  県内ホテル、旅館の集積しているところというのが、横浜、箱根で、稼働率も相当好調ということで、我々としてはそこを中心ですが、県域全般ということで考えております。

石川(裕)委員  その中で、東京都内ターミナル駅で鉄道事業者と連携し、宿泊周遊観光につながるイベントを実施する。そしてまた、国際線航空機内でのインバウンド観光映像の放映、ナイトタイムエコノミーの取組などがそれぞれ報告されていますが、具体的にどのようなことを行うのか伺いたいと思います。

国際観光課長  まず、東京でのプロモーションですが、旅行する方はいろいろ交通手段を使って移動するわけですが、そこの交通のポイントとなるところ、それは駅というのはかなり大きいと考えています。また、東京からの誘客ということですので、FITも増えております。そこのところに注目して、県内を東京から走っている私鉄3社等と、その駅の案内所等でプロモーションを実施するというのが一つあります。  航空機内ですが、県の方で作成したプロモーション動画、内容としては、横浜、鎌倉、箱根を中心にして、また新たな観光の核づくり地域、大山、またナイトタイムエコノミーということで野毛の商店街などを紹介したようなプロモーションビデオを作成しています。これを、ラグビーワールドカップの開催をにらみ、8月から10月にかけて、具体的には現在全日空さんの国際線の全線で動画を放送するということで考えております。

石川(裕)委員  今、具体的にもう少し、東京のターミナル駅でどのようなプロモーションという、プロモーションは一くくりでいうといろんなことが言えます。 次にいかせていただきますが、全日空の飛行機の中で、横浜、鎌倉、箱根、大山ですか、こういう映像を流されるというようなこと、ナイトタイムエコノミーで、野毛の紹介をするというようなお話を伺いました。そうすると、横浜が一つのターゲットの地域になっているということは理解しましたが、そこで、2018年の横浜市内のホテルの稼働率を調べましたが、2018年の平均の稼働率は88.4%。非常に高い稼働率になっています。特に、ラグビーワールドカップが開催をされる9月から11月は、2018年の9月は88.6%、10月は91.1%、11月は91.2%。ほぼ満室に近い状態です。まず、昨年からラグビーワールドカップが行われる9月までに、横浜市の客室数というのはどれぐらい増えるのでしょうか。

国際観光課長  客室数については、オリンピックまでは横浜市内で約5,000室増えるといわれております。ラグビーですと、今手元に数字を持ち合わせておりません。

石川(裕)委員  ラグビーまでは、残念ながらホテルが間に合わない。ということは、今の稼働率、昨年の稼働率もほぼ90%を超えている中で、あえて横浜というところに宿泊客を呼び込む。これは、泊まれないですから非常に私は難しいと思っています。そういう中で、これ以上宿泊客を横浜に誘致する施策を行う必要があるのか、まず伺いたい。

国際観光課長  今、委員おっしゃるとおり、ホテルの数としてはかなり高い状況にある。ただ、周辺の例えばホテル、旅館といったところはまだまだ稼働率としてはそこまで高くないような状況でありますので、そういったところも活用しながら宿泊客を誘致していくと考えております。

石川(裕)委員  周辺というのは、どこまでを周辺というのか。箱根を周辺というのか、江の島を周辺というのか、そこら辺はありますが、そのほかにもまだ指摘をしたいところがありますが、ナイトタイムエコノミーで野毛の取組の報告がありました。ラグビーワールドカップの共同開催都市、横浜市も当然誘客促進の予算に3億4,000万円の予算を組んで、横浜市に何とか外国人観光客を誘致しようということで取り組まれています。その中で、横浜市のおもてなし事業という取組で、1億2,000万円予算が組まれて、このナイトタイムエコノミー、野毛の横浜おもてなしナイトをやっています。実証実験がもう既に昨年6月に行われていて、180名の方が参加して、40店舗の加盟店がという様々な報告がされています。そのほか、シティプロモーションで1億2,000万円、これは横浜市がやっている事業です。イギリスやオーストラリア中心に、海外へTV、テレビ、SNSで訴求をする。空港やエアライン機内で、ビジョンにおいて来日した外国人観光客へのプロモーションの展開、都市の魅力認知やブランド力の向上につなげます。これは横浜市が予算をかけてやっている事業です。神奈川県が今同じことを、横浜市とやろうとしているのでしょうか。

国際観光課長  横浜市さんは、また横浜市をフィールドとしてそういったプロモーションを展開しておりますが、本県としては、野毛は一つ例としてあると思います。ただ、県としては、そういった夜の取組、夜のにぎわいというのを県下でそういったものをつくっていこうということで、現在、商工会議所や、そういったところにもお声掛けしています。  また、その連携としても、今回そのナイトタイムエコノミーの事業について、来年度を想定しておりますのは、そういった県下の夜のコンテンツは、今お話ありました商店街もありますが、例えばイルミネーションや、そういった夜に人を呼び寄せるようなものを取りまとめして、マップやウェブを作成しようと考えております。

石川(裕)委員  御答弁はおっしゃるとおりです。そういう中で、もう一回改めて伺いますが、横浜市は横浜市でそういう取組をされていますし、宿泊の客室数も、もうほぼワールドカップに関しては満室の状態である。そういう御答弁であるならば、横浜の地域に関しては、国際文化観光局の方でいけば、横浜は横浜に任せて、それ以外の地域に県税を使って、例えば箱根に、横浜はいっぱいだから箱根に行こう、三浦に行こう、大山に行こうと、横浜にかける予算を、神奈川県全体に広げることを進めるのが、私は神奈川県の仕事の役割だと思いますが、いかがでしょうか。

国際観光課長  我々のプロモーションというのは、横浜だけに限っているわけではありません。先ほど鉄道との連携という話を申し上げましたが、例えば小田急さんであれば箱根、江の島、京急さんであれば、三浦といったところに、当然誘客というのも考えておりまして、その中の一つが横浜と御理解いただければと思います。

石川(裕)委員  飛行機の中での映像といいますか。それがどこまでもう進められているか分かりませんし、プロモーションがどのように行われるか、まだ具体的には伺っていませんが、なるべく同じことを、横浜と神奈川が同じことをやるのではなくて、確かに横浜という魅力がある都市です。それは理解していますが、あえて神奈川県としたら、そこはそこで置いておいて、そこの役割分担をきちんとするべきだと思います。もし映像で、例えば神奈川県をお勧めするのに、横浜は必要だと思いますが、横浜の映像が例えば1分だったら、鎌倉、箱根を5分にするとか、何かそういう県としてできることを、もう少し検討していただきたいと思っています。 その中で、平成28年の第2回定例会のときに、知事はラグビーワールドカップ2019と東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の二つのビッグイベントは、神奈川の魅力を世界に発信し、神奈川へ人を呼び込む絶好のチャンスとなると言われています。そのために、海外から観戦者を含む外国人観光客の受入れに向けて、ホテルを誘致するなど、宿泊施設対策に取り組みますと、当時の平成28年5月に言われています。改めて伺いますが、この誘致に向けて、宿泊施設対策は今どのようになっているのでしょうか。

国際観光課長  ホテル誘致に関しては、今、産業労働局の方でやっていると理解しております。

石川(裕)委員  最後にしますが、産業労働局がやっているのは私も理解していますが、その客室数を、国際文化観光局として理解して、どれだけ売れるか、そして、進めていくかということは、私は連携をしてやっていかなければいけないので、それは常にアンテナを張っていただきたいと思います。  最後、要望になりますが、宿泊客数を伸ばす取組というのは、県内消費額を見ても進めるべきと理解はしますが、県税の使われ方として、きちんと横浜市、そして市町村との役割分担を今一度検討していただきたいということを指摘しまして、質問を終わります。