石川(裕)委員
県民費の中で、神奈川県の代表的な建物であります神奈川県民活動サポートセンターについて、少し質問をしてまいりたいと思います。
 この神奈川県民活動サポートセンターですが、横浜駅西口の近くにありまして、立地もとてもよく、ボランティアの皆さんも含めて、県民の皆さんが多く利用される施設の代表的なものであると思っています。
 その中で、平成28年度から2年をかけてこの神奈川県民センターの改修工事が行われています。まず、この改修工事について、平成28年度の分の改修工事費の決算額をお知らせいただきたいと思います。
NPO協働推進課長
 平成28年度の工事費の決算額ですが、3,089万余円となっております。なお、繰越額については1,910万余円となっております。

石川(裕)委員
 県民センターの改修工事費を予算のところから見せていただくと、建てられてから40年以上が経過して、平成25年6月には大規模な漏水事故が発生して、建物全体の劣化状況を確認する診断調査を行った結果を受けて、今回改修を行うということでしたが、改めて診断調査結果がどうだったのかを伺いたいと思います。
NPO協働推進課長
 著しい設備の劣化がどうだったのかについて、よく起こっていたものは雨漏りがひどかったということがあります。そうしたことから、そういった改修をするものとして、雨漏り防止のための屋上防水と外壁の改修、防潮板の軽量化、エレベーターが緊急停止したときに作動する非常用発電設備の更新などを行うこととしたものです。

石川(裕)委員
 大規模な漏水事故が発生したとありますが、原因は何だったのでしょうか。
NPO協働推進課長
 冷暖房設備の配水管が損傷したということで、そちらについては壊れてすぐに改修しています。

石川(裕)委員
 ということは、漏水事故の原因となるものはそこで改修をして、今回はこの費用には改修工事の中には入っていないという理解でよろしいでしょうか。
NPO協働推進課長
 そのとおりです。

石川(裕)委員
 今、御答弁いただきましたが、この質問をするに当たって現地を視察させていただきました。建物を色々見せていただいたのですが、建物の電源が地下2階にあって、地下2階であっても、雨漏りがあることを警備員の方がおっしゃっていました。またこの県民センターは、災害発生時のボランティアの支援や、そして帰宅困難者の一時受入れなどの機能も有しているとおっしゃっていました。電源が地下2階にあるということで、洪水などの水害に対して大変心配しているのですが、この辺についてはどのような認識をされているのか伺いたいと思います。
NPO協働推進課長
 まず、地下の雨漏りについては、今回の工事で解消できるものと考えております。それから浸水の関係ですが、県民センターは帷子川分水路に接続しておりまして、およそ海抜2メートルのところに建てられております。おっしゃるとおり、電気設備が地下にあるということであり、地下に浸水したときには電気系統が機能しなくなるおそれがあります。津波の浸水対策としては、防潮板を今常備していますが、現在の防潮板が1枚70キログラムという非常に重たいものでして、運ぶのに非常に手間がかかって大変だということで、1枚10キログラム程度のものに更新することとしています。
 一応、浸水の予測は1メーターとされているので、基本的には大丈夫ということですが、東日本大震災のように想定外の津波が来ることもあろうかと思います。防潮板の高さは173センチメートルですが、これを超える浸水によって地下の電気系統が機能しなくなった場合であっても、避難してきた方々を2階以上のフロアに誘導することで、一時的な避難場所としての機能については大丈夫と認識しております。

石川(裕)委員
 御答弁いただきましたが、たとえば県庁の場合は、改修工事で電源をわざわざ建物を建てて、2階、3階に電源を上げたと理解しています。今、一時的な避難の受入れはできるがということですが、ここはボランティア支援の受入れ機能について、いざというときには受入れ機能を担っている建物であるわけですから、電源がもしものときに使えないとなると非常に困ると思います。今回、建替えでなくて、改修工事に至った経緯を伺いたいと思います。
NPO協働推進課長
 県民センターの建物については、平成24年度の緊急財政対策においても、現存の建物は存続させて、県として有効活用を図っていくと、機能維持に必要な必要最低限の改修を行うという方針の下に、今回の改修工事がされたものと認識しております。

石川(裕)委員
 改修工事については、この辺で質問を終えますが、その中で県民センターの維持管理費について、平成28年度の決算額の内訳について伺いたいと思います。
NPO協働推進課長
 神奈川県民センターは、サポートセンターのほかに県の機関や県社会福祉協議会が運営するボランティアセンターなど、21の施設が入庁する合同庁舎です。神奈川県民活動サポートセンター費の維持管理費は、この全体の維持管理に要する費用となっておりまして、平成28年度の支出額は全体で2億254万円となっております。
 主な内訳ですが、光熱水費が約4,500万円、警備などの保安業務委託が約4,200万円、冷暖房設備などの保守委託が約3,600万円となっており、そのほか清掃料や受付案内・電話交換の委託やエレベーターの保守委託などがあります。

石川(裕)委員
 建物の規模にもよると思いますが、県民センターの維持費について、この2億円前後というのはどのようにお考えでしょうか。高い、若しくは安い、その辺の御理解はどうされているのでしょうか。
NPO協働推進課長
 ほかの施設がどの程度維持費がかかっているかを承知しておりませんので、比較の御答弁はできかねます。

石川(裕)委員
 分かりました。その先に進んでいきますが、県民センターは会議室も備えていて、私も何度か使わせていただいたことがあるのですが、まず、平成28年度の会議室の利用状況を伺いたいと思います。
NPO協働推進課長
 会議室は現在13室ありまして、平成28年度の1日単位での利用率は98.9%でした。また、会議室は9時から夜の9時まで1時間単位で貸出ししておりまして、1時間単位での利用率は71.6%となっております。これに伴います使用料収入は、2,384万円となっております。

石川(裕)委員
 冒頭でも申し上げましたとおり、神奈川県民センターは横浜駅西口の近くにありまして、また、横浜駅北口も新しくできて、歩いてすぐ行ける便利なところになりました。今回の工事の完成によって、現地を見せていただきましたが、建物の外壁も改修工事をされている中で、会議室は今回改修工事に入っているのでしょうか。
NPO協働推進課長
 会議室の内装といった改修は、今回の工事には入っておりません。

石川(裕)委員
 この利用率が約98%を超えているという中で、会議、大体1時間でというのは、その準備段階から含めると、1時間だけ借りるのはなかなか難しい部分もあると思います。そういう中で、今回、トイレの改修工事として、平成28年度、平成29年度に県民センターのトイレの改修もされている。外壁も変えていく。これだけ利用率が高くて、そしてサポートセンターの立地もいいので、会議室の利用料金について伺ってまいりたいと思いますが、時間、会議室の大きさによって違うのかもしれませんが、今利用料金というのは大体どれぐらいでしょうか。
NPO協働推進課長
 県民センターの会議室ですが、今おっしゃられたように、時間帯とか部屋の大きさによって違いますが、平日で一番小さい部屋は410円となっています。410円から一番高いもので、1時間当たり1,460円です。土曜日、日曜日、祝日は少し高くなりまして520円から1,770円となっております。

石川(裕)委員
 今回改修工事も行い、これだけ利用率も高いということで、今回この利用料金に関しての値上げは検討していないのでしょうか。
NPO協働推進課長
 結論から申し上げますと、値上げについては考えておりません。県民センターの会議室は、県民の福祉及び文化の向上を図るために、県民活動サポートセンターに並置された公共施設でありまして、県民の誰もが各種会議や集会、学習会、講座、交流等の目的で使用することができるものとなっております。今回は、外壁やトイレや共用部分がきれいになるわけですが、そういったことをもって値上げすることは、県民の皆様の御理解は得にくいものと考えております。

石川(裕)委員
 経費の削減というものは当然必要になってくると思いますが、そういう中で収入確保の面からも、これから平成30年度の予算を審議していく中で、県の財政も非常に厳しいものだと発表されています。収入確保の面からいくと、これだけ外部の状況、周辺の環境も変わってきている中で、そういう改修工事も進めていく中で、直接会議室には関係ないところを工事されているということですが、少なくともトイレは皆さんが使われるような施設だと思います。こういうことがないと、なかなか料金の見直しは難しいと私は思います。全員が全員、料金を上げろということではなくて、私も使わせていただいたことがあるのですが、そのときはある事務所として申し込んで、カードがあって、そのカードからインターネットで申し込んで会議室を押さえました。そういうシステムがある中で、ボランティアさんが使う部分と、一般の方が使う部分料金を分けて、少なくとも民間の使われる方、一般企業でたとえば面接とかをされていることもあります。そういう方に関して、もう少し値段のとり方というと語弊がありますが、料金の徴収の仕方を検討すべきではないかと思いますが、その辺についてどのようにお考えでしょうか。
NPO協働推進課長
 ボランティアの方たちに御利用いただく会議室としては、ミーティングルームを御用意しております。先ほども述べましたが、会議室、ホール、展示場はいわゆるボランタリー活動を支援する県民活動サポートセンター、狭い意味での県民活動サポートセンターとは別に、県民ホールという県民の福祉及び文化の向上を図るための施設として並置されており、誰もが使えるものですので、企業だけを高くすることは今のところ考えていません。

石川(裕)委員
 企業だけをということではなくて、少し料金の取り方、徴収の仕方の考えを少し柔軟にしてみてはどうですかという、あくまでも提案です。こういう機会がないと、経費削減、収入の面も少し考えていかないといけないと思います。これだけの立地のいい施設でありますから、その点については要望しておきたいと思います。