石川(裕)委員
 まず、平成29年2月給与の支給額の誤りについて質問をさせていただきたいと思います。
 給与システムが移行されて、この2月、月例給与が職員に支給された中で支給額に誤りがあったということでおわびの通知が人事課長から職員に対して発せられています。その件について伺います。
 まず、この2月16日に発せられましたおわび文について報告を願います。
人事課長
 委員からお話がございましたように、平成26年度から3年間、人事給与システムの開発を行っておりまして、今年の2月の給与から稼働させたところですが、今回その給与支払いに当たりまして、一部給与とともに支払われる手当等について正しく支払われなかったという部分がございましたので、対象となりました職員に向けて人事課として謝罪と3月の給与でそれを精算していくということを文書でお伝えさせていただいたものです。

石川(裕)委員
 おわびの文書が発せられていますが、その対象となった職員というのは、おわび文は県の職員の方全員に出されたというふうに思いますが、実際に給与の支給額に誤りがあった方はどれぐらいの人数いらっしゃるのでしょうか。
人事課長
 約8,000人です。

石川(裕)委員
 約8,000人の支給額の誤りだということですが、具体的にどんな誤りだったのか伺います。
人事課長
 今約8,000人と申し上げましたが、そのうちの約7,000人については児童手当が支給されなかったというものです。これは、旧システムから新システムに適切にデータが移行されなかったために、その方については給与日に支払われなかったということですが、1週間遅れで、本来は16日ですが23日の支給となったというものです。また、1月に修正して入力した時間外手当が2月の給与では正しく計算されなかったというものがございまして、これについてはその過不足分を3月の給与で追給・戻入としたいというふうに思っています。こうした不具合は、プログラムのバグですとか、職員側の入力ミスですとか、開発委託事業者の設定ミスというものによって起こっている状況です。

石川(裕)委員
 そういう事案があったということを確認させていただきましたが、今回、予算の審議の中でこの事案の議員への報告がなかったということがなぜかということと、8,000人の方にそういう誤りがあったということの案件というのは、今回の予算委員会に対して影響はないというお考えですか。
人事課長
 まず、議会への報告の件ですが、今回の不具合については職員を対象とする内部事務のミスと考えてございまして、直接県民の方々に御迷惑をお掛けするということではございませんので、議会への報告を行う案件ではないと考えさせていただいたところです。
 また、予算委員会についてということですが、今回この不具合が起きていることについてのプログラムの修正費用が追加でかかるとか、あるいはほかに予算が必要になってくるということは発生してないという状況です。

石川(裕)委員
 理由は分かりましたが、そういう中で予算委員会という予算を審議する委員会の中でそういう報告というのは影響がないのかということです。それでは伺いますが、その新給与システムが新しく移行するに当たって外部委託をされていると思うのですが、委託費用はどれぐらいかかっているのでしょうか。
人事課長
 今回のシステム全体で、平成26年度から28年度、3年間で開発を行っていますが、全体としては約12億円、契約額で12億円ぐらいかかっておりますが、そのうち開発しているシステムを二つに、職員が入力する側の入力システム、あと今回不具合を起こした人事給与のシステムと二つございまして、今回不具合を起こしました人事給与システムの方は、平成28年度までの3年間の契約額はおよそ7億2,000万円となってございます。

石川(裕)委員
 費用は分かりました。支給の誤りがあったということで約8,000人の方に対してお金を新たに振り込みしなくてはならない、もしくは引いて支給する分に関してはお給料から引くのでしょうが、要は今月2回、給料を支給したという形になると思うのですが、手数料というのは新しくかかったのでしょうか。
人事課長
 今回、時間外手当等は3月の給与のところで調整させていただきますが、児童手当については、不具合が見つかってからすぐに手続をとらせていただきましたので1週間後に再度振り込みをしているということになりますが、その給与の振り込みに関する手数料については、県と公金事務を取り扱う指定金融機関の間で締結しております公金事務取扱契約というものによりまして手数料はかかっていないというふうに承知しております。

石川(裕)委員
 そういう中で今回システム移行にあたって初めての例月給与の支給になったと思うのですが、特にお給料を受ける職員側としては大切な毎月入ってくる収入になるのですが、ここは万全を期すべきだと考えるのですが、なぜこういうことになってしまったのか伺います。
人事課長
 今回のミスの原因としましては、三つ考えられております。一つはプログラムのバグということで、どうしてもシステムの移行期というときにはある程度のプログラムのバグが発生してしまうというものはございます。二つ目は個々の職員あるいは所属の担当者が入力をしなければいけないデータというのもあるわけですが、そこでも入力ミスというものもございます。三つ目は開発を受託している事業者のデータ移行時等の設定ミスという、その三つが原因となってございます。

石川(裕)委員
 そして、不具合が実際にあったわけで、その外部の委託業者に対するその責任と言いますか、入力ミスも職員側の入力の仕方というのもあるのかもしれないですが、事業者の責任もあるかもしれない。その事業者に対する責任の所在の在り方というのとその原因がいつ分かるということを伺います。
人事課長
 今回要因が複合しているという状況にございますので、それぞれ責任がある部分があるというふうには考えております。現在、県の方も事業者側も体制を強化しまして、早期安定稼働に向けて対応しているというところです。現在は開発期間の途中でありますので、契約期限までに完成させることを最優先に取り組んでいるという状況です。その上で安定稼働をさせた上で原因究明を行って、その不具合に至った原因の究明を十分に行うということをやっていきたいと思っております。

石川(裕)委員
 具体的にそれがいつまでかということを教えていただきたい。
人事課長
 その月日を明確に申し上げるのは難しいところがありますが、これから年度の終わりに向けて人事異動がございます。人事異動と共に給与も連動してくるというものがございますので、今は3月の給与の支払いに向けて、まず不具合のあった部分をきれいにしていく、それから人事異動と共に給与が正しく移行されるということをまず最優先で今取り組んでいますので、責任所在等を究明していくというのは、その後になるだろうというふうに考えております。

石川(裕)委員
 約8,000人の方に実際に迷惑が掛かったという理由は分かるのですが、やはりその責任はやっぱり10何億円もシステムに使っている以上は、やはり外部委託している事業者にも何らかの責任というものはやっぱりあるのだと思うのです。これは100%県の方が悪いというのであれば、それはそれで県の方で直さなければいけない部分があると思うのですが、そうでない部分、要するにこの児童手当という手当の部分に関しては、もう私はその事業者の方のミスだと思うわけです。何かやっぱりその責任というのは、人事課長がこれは本当におわびの文章を出すことがいいのか、それともやっぱり事業者がおわびの文をきちんと出すべきなのか、ここを明確にしていただきたいと思います。
 最後に要望になりますが、おっしゃられるとおり、不具合の調整をしていただいて3月の例月給与が誤りなく支給されることをまず最優先にしていただきたいと思うのですが、一昨日も質疑をさせていただきましたがスマイルかながわのロゴマークの件、前回の委員会で質問をさせていただいた公共管理計画の委員会への諮られ方についても、私たち議員に対してこういう件は周知していただきたいという要望をいたしまして、私の質問を終わります。