石川(裕)委員
 次に、県有施設におけるアスベスト調査について伺います。
 先月、北海道の札幌、函館等で、小学校の中の施設の煙突にアスベストを含む断熱材が落下したということで、今、北海道、そして今青森まで新聞等で騒がれています。
 そこで、神奈川県について伺いますが、アスベストによる健康被害が大きく取り上げられたのは、平成17年と記憶をしていますが、そのとき県はどのような対応を行ったのか伺います。
施設整備課長
 平成17年6月末ですが、大きなアスベストメーカーの会社の従業員が、このアスベストによって死亡したという事故が大きく取り上げられたところです。ここで大きな社会問題になったところでございました。
 そこで、県では速やかにその翌月の7月に副知事を座長としました関係部長等で構成する神奈川県アスベスト対策会議を設置しまして、アスベストによる問題に対して、関連部局が連携して対策を推進するということになったところです。
 その対策の一つとしまして、同年9月から数箇月かけまして、アスベストの使用が疑われる施設、平成8年以前に造られた建物ということを対象にしまして、施設管理者による1次調査、それから技術職等の2次調査、さらにその2次調査の中で、これは少しアスベストが入っているのではなかろうかというものについて、105施設ございましたが、これについては専門分析をする試験研究機関に出しまして、分析調査をしたところでございまして、その結果、37施設については、アスベストが認められて、今所管している知事部局では9施設あったというところです。

石川(裕)委員
 そのアスベストが含有されていると認められた施設について、どのような対策を行ったのかということと、法改正があったと思うのですが、その法改正を受けて、県ではどういう対応をしたのか伺います。
施設整備課長
 先ほどの調査で、アスベストがある施設があったというところについては、私も図書館の方で確認をいたしましたが、記事、記者発表して記事に載ったという状況がございました。その結果、その施設については、およそ年度内にアスベストがあったところについては除去したということです。
 このアスベストですが、いろいろな種類がございまして、いわゆるふわふわしていてすぐ飛んでいきそうというような状態ではなかったということでございましたが、分析の結果はアスベストがあったということで、そういったものについては除去、あるいは、先ほど多少緩やなものについては囲い込みとか封じ込みとか、そういうことをしたということです。
 さらに、法律の方もいろいろな法律がこのアスベストについては関係しておりますが、平成17年から18年にかけまして、幾つかの法律が変わってございます。これは、そのアスベストの含有量の規制が強化されたり、あるいは今除去する作業員のやり方を強化したり、そういったところと建築基準法などでは、そういった仕上げ剤を使ってはいけないという規制をしたりということがございました。
 その中で、建築物ということであれば、アスベストの場合は、飛散しなければ結果としては問題ないのですが、それがほころんだりすることで、空気中に浮遊しますと、目に見えない、細かいものが肺に刺さって、そういったことで健康被害があるということですので、そういったものを常に把握をしなければいけないだろうということで、そういったアスベスト管理台帳というものを作りまして、それぞれの所管部局の方で、知事部局、企業庁、警察というようなところで、それぞれのところでそういった台帳を整備して、毎年点検をして、劣化の状況を把握し、その状況で、やはり経年劣化してくるようであれば、そこでまた対策をしてくるというようなことで、今取り組んでいるところです。

石川(裕)委員
 今、北海道、青森では学校施設の煙突というところで言われていますが、神奈川県の中でいくと、アスベストの点検方法というのは、具体的にどうなっているのか伺います。
施設整備課長
 平成17年当時のときは、出発点ということでございましたので、そのときにあったものについては除却をしていると、それから、それ以外のものについては、全くないということではございませんが、浮遊するかどうかということがございますので、これはやはり目視である程度分かるところですので、原則は施設管理者が、その施設を常に見ておりますので、少なくとも年に1回はそれを見た結果を集約するというシステムになってございます。
 その結果、やはり建物と同じに経年劣化しますので、一部どうなのかなということがございましたら、まず私どもがもう一度その施設に行きまして、一緒になって見て、これはなるほど危ない、いやいや大丈夫だとか、そういったことを点検しながら、どうしてもということであれば、その次の段階の封じ込みとか囲い込みとか、そういったことをしながら、やはり使っている方、あるいは県民利用の方に被害がないように対処しているというところです。

石川(裕)委員
 最後要望になりますが、県有施設も老朽化が進んでいく中で、アスベストを使用している材料が劣化も進行していると思います。そういう中で、今、北海道、そして青森では大分このアスベストについて報道等もされていますので、神奈川県民が不安にならないように、これからも対策を行っていただきたいと思います。