石川(裕)委員
 次に、羽田空港の機能強化の状況について伺いたいと思います。
 その前に羽田空港は殿町が近いということで、殿町地区のリサーチコンプレックス推進プログラムの資料を頂きましたが、これにかける思いを一言頂きたいと思います。
ライフイノベーション担当課長
 このリサーチコンプレックス推進プログラムでございますが、全国で2箇所から3箇所ということで、その2箇所か3箇所の中に殿町及び周辺地区が選ばれたということでございます。もともと暫定採択でございましたが、この殿町そのもののポテンシャル、羽田空港に近いあるいは研究機関が非常に集積しているというところがほとんど高い評価を受けておりました。
 今後、このプログラムを活用して、よりこれを加速化させていって、もともとこのプログラムの狙いというのが、研究者が集まってきて、それがどんどん経済が回っていく、そして事業化していきつつ人も育っていく、こんな地域を国の方で集中してつくっていきたいという思いがあるというふうに聞いておりますので、それを生かしながら、殿町を更に発展させていきたいと考えているところでございます。

石川(裕)委員
 その思いを聞かせていただいた上で、羽田空港の機能強化について伺ってまいりたいと思いますが、この殿町地区ですが、私も視察をさせていただきまして、本当に羽田空港のすぐ近くという立地であります。そういう中で、今回出ていますが、羽田空港の機能強化と神奈川県の関連性について、協議会というものがあるということですが、具体的に協議会というのはどのようなものか伺ってよろしいですか。
地域政策課長
 これは、国の指導により設置されたものでして、メンバーといたしましては、関係する都道府県の副知事であるとか、関連する市の副市長、あるいは学識者を構成したメンバーとなっている協議会でございます。それに加えて、航空関係事業者もメンバーには入っています。

石川(裕)委員
 その中で、今回頂いた資料の中の飛行経路にこの殿町地区の上空を飛ぶというような経路があるんですが、これは新飛行経路というところに、殿町地区の企業の皆さんは、これは承知をしているということでよろしいですか。
地域政策課長
 国が新たな飛行経路を示したのが平成26年8月ですので、それ以前に、既に殿町地区に進出が決まっていた企業に対しましては、殿町地区の住民と企業から構成される殿町地区3丁目地区連絡協議会といった場がございますので、そこに国が直接飛行経路の見直しであるとか、騒音などの環境影響等について説明をしております。
ライフイノベーション担当課長
 今、地域政策課長から御答弁申し上げましたものに加えて、誘致の段階でも、この羽田空港の飛行経路の関係は、例えばライフイノベーションセンターの企業にも県あるいは川崎市から、こういった状況があるということは御説明をしているところでございます。

石川(裕)委員
 私も視察に行かせていただいたときに、本当に空港の近くで結構低い。この経路を見ると、飛び立ってすぐライフイノベーションセンターのところ、殿町地区になるかと思うんですが、そういう中で防音工事の実施等ありますが、これは殿町地区は学校、病院となっていますので、この殿町地区の企業は入らないという理解でよろしいでしょうか。
地域政策課長
 殿町地区については、騒音工事の対象となるのは、24時間、平均値で測定して一定以上の騒音がある場合については防音工事という考え方ですが、この地区については、一般住居については、そういったおそれはないだろうということで、なおかつ殿町地区のライフイノベーションセンターの騒音測定、設計段階ですが、行っておりまして、騒音レベルは相当程度遮音性がある素材を使っているので軽減されるといったことになっております。

石川(裕)委員
 もう一つ、低騒音機の導入促進とあります。低騒音機を導入促進するため、国際線の着陸料について料金体系の見直しを行うということですが、これはすぐ効果があるものでしょうか。
地域政策課長
 国の方では、今、着陸料を見直しして、現在重量のみで設定しておりますので、騒音を加味した料金体系に見直すということで、各航空会社に低騒音の航空機への転換を促すとしております。

石川(裕)委員
 これは、飛行機の航空会社がどうするかということを決めることだと思いますので、そういう中で、私は川崎市選出ですが、石油コンビナートが海のところにあると思うんですが、あの地域を飛行機が飛ぶということに関しては、例えば落下物とか、そういう危険性というか、何か今までそういう制限があって飛んでいなかったのか、それともたまたま今まで飛んでいなかったのか、その辺はどうですか。
地域政策課長
 飛行制限してきた経緯でございますが、昭和40年代に空港周辺での航空機事故が続いたことから、地域から近接した羽田空港の離着陸が低高度で上空を通過することに対し心配があったことを踏まえ、その懸念を払拭するために、川崎市からの要望を受け、昭和45年に国が設けたものでございます。

石川(裕)委員
 そういう中で、石油コンビナートもあるということは、危険性もあり何とか対策を練っていただきたいということはお伝えしますが、これを見ると、1時間で20機の飛行機が飛ぶということになります。それと3分に1回、飛行機が殿町地区の上空を飛ぶというふうになりますので、これは一応騒音に関しては、机上の数値のデータではこれは大丈夫というふうになっているかもしれませんが、是非実際に飛んだとき、どれぐらいの影響があるのか、こういうことをきちんと把握して、是非国にも、今後もこの協議会を閉じずに、ずっとこの部分を伝えていっていただきたいということを要望申し上げまして、私の質問を終わらせていただきます