石川(裕)委員
続きまして、条例の議案について一つ質問をさせていただきたいと思います。
分限条例というのが今回上がってきており、改正する必要があるとのことですが、その理由についてまず御確認をさせていただきたいと思います。
教職員人事課長
 平成26年5月14日に、地方公務員法及び地方独立行政法人法の一部を改正する法律が公布され、平成28年4月1日から施行されることになっています。この改正法の中で、これまで同じ給料表で、級も職名も変わるケース、たとえば5級の校長が4級の教頭になる、あるいはもう一つ、同じ給料表の中で職名は変わらずに級だけが変わる、たとえば出先機関の7級の課長が6級の課長になるといったことについて、それぞれ前者を降任、後者を降格という形で厳密に細かく整理し、法律上はそれらをあわせて降任としておりました。分限条例も同様の扱いをしておりましたが、今回の改正で降任の定義が同じ給料表の中で、級も職名も変わる場合のみに明確化されました。それに従いまして、これまで降任の中に含めていました降格についても、降任に含まれないということになりましたので、現行の分限条例についてもそれにあわせて改正をするということです。

石川(裕)委員
そういう中で今回改正を行うということですが、これまで降任、降格という分限処分の状況というのはどれぐらいあったのかということと、それに対してどのように考えているのかを伺っておきたいと思います。
教職員人事課長
 前にさかのぼりますが、平成5年度以降の状況を見ますと、降格を含む分限処分を受けた教職員については1件該当があります。また、分限処分が少ないことに関しては全国的にも同様の状況ですが、平成16年1月に希望降任制度がつくられまして、それに基づいて自ら降任するケース、あるいは自己都合で職を落としていくケースが、たとえば心身の故障等で職務遂行に過大な支障がある等については傾向として少なからず見られますので、そういった中で分限法の執行を行っています。

石川(裕)委員
最後に、今回のこの改正によって実際に現場で働いている教職員の方に関しては、どのような影響があるのかお伺いしてよろしいでしょうか。
教職員人事課長
 先ほどの件と重なりますが、今回の法改正に基づいてそれぞれこれまで扱われていた降任、降格が明確に定義されたことによりまして、条例を改正するものです。そのため、もともとの処分の種類が増えた形ではありません。併せて分限処分を行う際の注意及び手続についても、既に定められているものについて、今回、厳密に分けられた中で対応する形での条例改正になっています。したがいまして、教職員の身分に関して、何か新たに今回の改正によって影響が生じるということはないと考えております。

石川(裕)委員
最後に要望を申し上げますが、教職員の方の中で能力、実績に基づく人事管理が行われるべきであると考えますが、一方で教職員の身分に関わることから客観性のある、透明性の高い運用が行われるということをお願いしまして、私の質問を終わります。