石川(裕)委員
まず、今回の議案であります奨学金のことについて質問をさせていただきたいと思います。
神奈川県のホームページで、神奈川県の奨学金制度の予約採用の募集要項を見させていただきました。その3行目に、この奨学金は学業等に意欲があって、学資の援助を必要とする生徒本人が貸付けを受け、高等学校等を卒業後に自分で返還するものです。申込みにあたっては、保護者の方と十分に相談をしてください。こういう文言がございます。このホームページを見るに当たっては、これは生徒に対してこのホームページを出しているのか、これは保護者に出しているのか、まずこの件についてお伺いしたいと思います。
教育局財務課長
 予約採用するのは、御本人ということになろうかと思いますけれども、ホームページですから広く、生徒の方も保護者の方も広く御覧いただきたいということで出しております。

石川(裕)委員
申込みにあたっては、保護者の方と十分に相談をしてくださいというこの文言からいくと、これは当然保護者の方ではなく、生徒さんに対して言っているのかなというふうに読み取れる部分であると思うんですけれども、そこからずっと下へ行くと、提出書類ですとか予約の申込みだとか、これいろいろ書いてあるんですけれども、これは、もしこの奨学金を借りようと思う生徒さんからすれば、これを見ている途中で中学生の3年生の子では何だか分からない。
例えば、提出書類で市町村民税・県民税税額決定・納税通知書をコピーでもいいから出しなさいとか、こういうことが書いてあるわけですよ。これは、保護者の方は理解はできるかもしれないですけれども、これが例えば、お父さん、お母さんじゃない場合もあるかもしれないですけれども、うちはこういう家庭状況だけれども、高校に行きたいと言いたいけれども言い出せない、けれどもこれを見たときに、例えば中学校の先生にこれを相談して、中学校の先生がこれを助けるというか、そういうことというのは可能なんでしょうか。
教育局財務課長
 実は、ホームページに載せただけではなくて、当然のことながら中学校を通じた周知ということもやってございまして、進路指導の中高連絡協議会というのもございますし、あと中学校の進路指導担当者の教諭の方への説明会といったものを通しまして、こういった予約採用とか奨学金制度があるといったことを訴えておりますので、もし御自分で、当然中学生のことですから、御自分で分からなければ、是非先生に御相談をしていただきたいと思っておりますし、また先生からも、そういった相談があったらちゃんと対応できるような形で、私どもとしては説明をさせていただいています。

石川(裕)委員
相談があれば、このホームページを見て申込みがあれば受けることは可能ですというお話なんですけれども、生徒の心情からいくと、こちらから言いたい部分はあるけれども、逆に言うと、こういうことを知らないかもしれない。
例えば学校でいろいろと学校の新聞みたいなものでそういう周知もするかもしれないけれども、家庭か一緒に住んでいる方の状況がそういう状況だということを認識をしていないという子供がいるとしたら、これはどういう対応になるんでしょうか。
教育局財務課長
 まず、生徒御本人に対しましての周知は当然やっておりますけれども、例えば志願の手引という、いわゆるどういった高校を選ぼうかといったようなところで、様々な高校が紹介されているような本とかもございますし、そういったものにも就学支援施策は掲載をしてございます。
それから、予約採用につきましては、県のたよりで周知をさせていただきまして、結構生徒御自身からもどうしたらいいのかというような問い合わせを、私どもにいただいたりしております。
また、当然生徒に周知すれば足るということではなくて、親御さんにしてみれば、例えば生活が苦しい方がどういった窓口に相談に行かれるのか、あるいはどういった情報をよく御覧になっているのか、そういった視点から、例えば一例を申し上げますと、市町村でお作りになっております福祉の手引にも情報を掲載してございますので、幾つかのルートを通じて、情報としては届いているのではないかと考えてございます。
教育監
 中学校現場では、まず校長にはそういう書類が回ってきますので、それをしっかり見て、自校の生徒の状況というのは、常に把握をさせていただいていますので、担任を通して働き掛けをすることが1点ございます。それから、保護者会等でそういう説明をさせていただいて、保護者に対しても周知をさせていただいています。
すなわち、送り出す側の中学校としても、責任を持って全ての生徒さんにその情報が周知できるように対応しているという現状でございます。

石川(裕)委員
先生から、もしくは学校から、是非生徒に直接というんですか、例えば進学をする、就職をするに当たっても、中学校では進路相談とか三者面談とか、そういうことが行われると思うんです。例えば保護者会とかたくさんのいる人の前では、やっぱり恥ずかしいというか、そういう状況を隠したいというか、見せたくないという部分もあって質問できないけれども、三者面談とかそういうところで、逆に先生の方からどうですかという提案が是非できるようにお願いをしたいと思います。
その中で、もう一つだけこの奨学金の申込みのことで伺いたいんですけれども、この奨学金の予約採用というところも見させていただいたんですけれども、これの申込みが1月15日までとなっています。学校の進路を決めるときに、私学の受験をするだとか、公立の受験をするにしても、1月15日までにある程度決めておきなさいよという部分もあるのかと思いますけれども、これを過ぎてしまった場合は、やはり予約採用というのに関しては、もう難しいということなんでしょうか。多少の幅といいますか、例えば、ちょっと1日遅れちゃったけれども大丈夫だよというような、余り公表はできないのかもしれないですけれども、そういう救いの手というのはあるんでしょうか。
教育局財務課長
 今、受付を開始しておりまして、1月15日締切りということで、正におっしゃるとおり、受験の前に決定がされていないと不安になるということで、こうした早めの締切りを設けさせていただいております。私どもの手続といたしましては、2月の中旬ぐらいに決定通知を出したいと考えてございます。
そうした中で、1日遅れた場合はどうかと、なかなかお答えするのが厳しい面もございますけれども、生徒さんのためを思ってやっている制度でございますので、その辺はできるだけ御期待には応えたいと考えてございます。

石川(裕)委員
高校に行きたい、ただし経済的な理由で高校に行けないということが、前回の委員会でも要望させていただきましたけれども、授業料に限っては、また新たな制度で、ある程度の一定の所得の要件はありますけれども、無償化に近い部分があると思います。そういう中で、高校に進学してもまたお金が、部活動、修学旅行、そのほかにもお金がかかるときがありますので、そういう部分で、修学旅行に行かないとか、部活動に入れないとか、学校に行くこと、これがまず一つですけれども、そこから入った後もそういう奨学金、今回条例の改正ということもありますけれども、そこら辺は、生徒のことを十分に認識をしていただいて、生徒の希望に沿った形で、是非この奨学金制度というのを、前も言いましたけれども、中学3年生じゃなくて小学校6年生のときからでも、もう伝えておくべきだと私は思っていますので、そういう周知徹底をお願いしたいと思います。