石川(裕)委員

 続きまして、まなびや計画について質問させていただきます。
 まなびや計画トイレ老朽化対策ということで、平成39年度までの12箇年の計画でおおむね1,500億円をかけて計画されています。県民の方々、特にこれから高校進学を希望されている生徒さん、そしてその保護者の方においてはとても関心の高いことだと思っています。そこで今回は、トイレの整備事業を中心に伺ってまいりたいと思います。
 はじめに、平成28年度県立学校トイレ整備事業事前調査費として、1億7,000万円余の予算が付いています。改めて、この調査費でどのような取組を行ったのかということと、その決算額をお知らせください。
教育施設課長
 まず、平成28年度の整備事業の内容について、3点ありまして、1点は高校生などへトイレ整備に関する意識調査、アンケート調査の実施、2点目は、民間事業者によるトイレの現状調査、3点目は県立高校2校における試行工事を実施しました。決算額ですが、1億5,371万6,000円です。

石川(裕)委員
 三つの事業ということで御報告いただきましたが、この目的の中に標準的な工事方法、そして工事内容を検討すると書かれています。平成28年度の中で三つの事業をやられたということですが、標準的な工事方法、工事内容というのは、どのようなものになったのかを伺います。
教育施設課長
 標準的な工事ですが、事業者による現場の実態調査を行いまして、学校によってもトイレの状況によって差がありまして、大規模改修が必要、中規模、小規模改修で済むものの大きく分けて三つに分かれると考えております。たとえば大規模の標準的な改修ですと、縦横の配管の工事も含めて便器、床、壁面、天井、洗面台などの改修をすることが、標準的な大規模なパターンと考えております。

石川(裕)委員
 そういう意味での標準的な工事手法は、工事内容を検討するための事前調査と私は理解していたので、今の答弁だとその目的と大規模、中規模、小規模は分かりますが、平成28年度予算の要求するに当たっての目的に標準的な工事手法、工事内容を検討するための事前調査を実施するための予算だということで、議会の承認が平成28年度に通っているわけです。その標準的な工事が具体にどういうものなのかを伺っています。
教育施設課長
 事業者の調査によって、今の大中小のパターンがあることが分かりました。もう一つ、昨年度やったことに試行工事がありまして、実際に2校行いました。1校はかなり大規模な工事でして、その内容としては1階から4階までの、県立高校のトイレ、一系列で1階から4階まで、たとえば女子トイレが設置されていることが多いのですが、そこでは縦配管を全て交換して一度スケルトン状態にして、工事をしたという具体的な工事の手法、内容を試行工事で行いました。

石川(裕)委員
 御答弁から察すると、試験的にその高校で大規模工事のやり方をやりました。それをほかの高校でも、大規模のときはそういうやり方をしていこうと決めたという理解でよろしいですか。
教育施設課長
 そのとおりです。

石川(裕)委員
 その中で実際にトイレを使うのは、生徒さんであり、教職員の方、保護者の方になると思います。そういう中で、先ほどアンケートをとられたということですが、そのアンケート調査はどういう結果であったのかを伺いたいと思います。
教育施設課長
 アンケートの調査結果ですが、県立高校84校、約7,500人の生徒から回答がありました。主な概要ですが、学校での洋式・和式トイレの使用率については、洋式が69%、洋式・和式の両方が16%で、おおむね洋式トイレを使用する生徒さんは85%ということが分かりました。また、洗浄便座の必要性についてですが、必要という項目とあった方がよいという項目を合わせると、45%の生徒さんが必要としています。
 もう一点で、音消し装置の必要性ですが、必要とあった方がいいという生徒さんを合わせると60%です。

石川(裕)委員
 様々な生徒さんや、教職員の方も含めて御要望あったと思います。全部が全部それにお応えできる、できない部分もあるかと思いますが、そういう中でインクルーシブ教育の推進もあって、様々な性的マイノリティーとかいろいろな部分もあって、たとえばみんなのトイレを設置するような計画はあるのでしょうか。
教育施設課長
 みんなのトイレですが、今回の実地調査で高校ですと、男女兼用・車椅子・洋式の3点セットのトイレがある学校が高校で53%ありました。今回のトイレ整備事業の中で全ての学校に1箇所以上は設置するという方針です。

石川(裕)委員
 みんなのトイレを学校に必ず一つ設置していただくという御答弁で、大変これは積極的に進めていただきたいと思っておりますが、平成29年度はこの平成28年度の決算を受けて、4億3,500万円の予算で事業が組まれています。この4億3,500万円という金額で、大体どれぐらいの学校、どれぐらいのトイレの数を対象としているのかを伺います。
教育施設課長
 昨年度の調査の結果、大規模な改修工事をやる場合は、念入りに学校と調整しながら設計をやらなければいけないことが分かりました。平成29年度は4億3,500万円の予算の中で、30校の工事と大規模が必要な学校である11校のトイレの改修工事の設計を今現在やっています。

石川(裕)委員
 大規模を含めて41校ということですが、30校の中に大規模11校が入っているということですか。
教育施設課長
 工事は30校で、その30校においても設計、工事をやっていまして、それとは別に設計だけの学校が11校です。

石川(裕)委員
 分かりました。
 資料によるとトイレの整備事業は平成35年度までとなっていまして、対象が約400棟となり、かなり多いと伺っています。具体的に平成35年度までとなっていますが、生徒さんは待っていますので、早めに改修してほしいと思っていると思いますが、もう少し詳細なスケジュールは具体的に決まっているのか伺いたいと思います。
教育施設課長
 トイレ関係の改修については、委員おっしゃるとおり、なるべく多くの学校にできるだけ早期にその効果があらわれるようにするため、新まなびや計画の第1期平成31年度までにそれぞれ各校一つ以上の校舎棟の改修を行って、第2期の平成35年度までには、全校全ての校舎棟において整備を完了したいと考えております。

石川(裕)委員
 では、先に何箇所か改修して、全体的にトイレの改修が終わるのが平成35年という理解ですか。
教育施設課長
 そのとおりです。

石川(裕)委員
 トイレの改修について、以前委員会等々で質問させてもらったときに、生徒さんの授業中に音が出るとか、そういういろいろな条件、工事をできる条件、たとえば夏休みの期間だけとか、当時の委員会のときにそういう御答弁も頂いていたのですが、具体的に工事手法、工事内容が決まった中で、どういう期間、どういう形でトイレの工事をしていく予定なのか伺いたいと思います。
教育施設課長
 昨年度の試行工事で大規模な改修を行った高校については、約5箇月間かかりまして、中規模程度の縦配管を行わなかった学校は3箇月程度でした。5箇月間の方の工事の方はかなり音もうるさくて、夏休み工事が必ず必要だと、ただ縦管をやらない学校については、土日工事で行えることもありますので、大規模、中規模、小規模の中で期間を学校と調整しながら行いたいと考えております。

石川(裕)委員
 各学校の状況は違うと思いますが、一日も早く生徒さんに迷惑にならない程度に、でも生徒さんは期待していますので、多少の理解はしてくれると思います。そこは一日も早く進めていただきたいと思いますが、その中で、この改修工事を進めていくに当たって、改修を行う学校の順番はどのように決定されるのか、伺いたいと思います。
教育施設課長
 基本的な考え方としては、洋式率が全校で約35%程度ですが、かなり開きがありますので、洋式率の低い学校を優先的に、更に現在修理改修が必要な学校、あるいは耐震と一緒に行う学校、それを組み合わせながら順番を決めたいと考えております。

石川(裕)委員
 私も幾つかの県立高校を見せていただきました。トイレも見せていただきましたが、新しく建て替えた学校は非常にトイレもきれいで、ホテル並みとは言いませんが、本当に非常にきれいなトイレですが、古い学校になると、これは昭和の時代を感じさせるような、本当にいつの時代のトイレかという学校もありました。トイレ環境というのは、学校は教育の場ではありますが、トイレのそういう環境も早く改善していかなければいけないと思いますし、ある生徒さんからは和式の方がいいという御意見もありました。便座に触れるのが嫌だというお話しも生徒さんから私は伺いましたので、そういう御意見もあることをお伝えして、一日も早くトイレの改修を進めていただきたいと思います。