石川(裕)委員

次は小中一貫教育校について質問をさせていただきます。来年度から1校1中ですか、実験校が増えるということですけれども、まずこの1年間、3地区でやられていたと思うんですけれども、この取り組んできた効果といいますか、結果といいますか、まだ1年ですのでどこまで出ているか分かりませんけれども、どれぐらいの成果があったのかということを教えていただけますでしょうか。
子ども教育支援課長
 取組の効果でございますが、今アンケートは集計中ということで、モデル地区の視察ですとか、または連絡協議会からの内部の声というか、聞こえてきたところでは、小中学校、合同で授業研究会を行うことで、教員が小学校と中学校の指導のつながりを意識することができた、または、中学校で音楽を担当する教員が小学校の音楽を中学校とのつながりを意識して指導することで、子供たちがより見通しを持って意欲的に学習できた、また子供たちからも、中学校の先生の専門的な指導を受け、中学校の授業への期待を高めることができた、というふうな声が聞こえたということが報告されています。
また、小中一貫教育につきましては、最終報告等も市町村の方に出してございますので、モデル校での実践等、また市町村教育委員会と、そういうことを市町村教育委員会へ情報提供することで、小中一貫教育校の設置に向けた検討を始めている市町村も県内で出てきているというところでございます。

石川(裕)委員
来年度1校モデル校が増えるというふうに先ほどもありましたけれども、今箱根のパターンと海老名のパターンと、あと秦野のパターンと三つのパターンがあったと思うんですけれども、その中で、今度新しくモデル校となる1校はどのパターンに入るんでしょうか。
子ども教育支援課長
 まず海老名のパターンは、1小1中、1中と1小は隣接で、2小が分離していると。秦野は1小1中の隣接型、箱根は1中3小の分離型で町全体の取組でございます。真鶴でございますが、真鶴は真鶴町立真鶴中学校と町立真鶴小学校の1中1小の分離型でございます。秦野が隣接型、分離型、また真鶴町は一つの町に小学校1校、中学校1校ということで、一つの町全体で行うという取組となりますので、パターンは4パターン目というふうに考えてございます。

石川(裕)委員
地域によっていろいろなパターンがあるのは理解はします。そういう中で、自分のところの川崎のはるひ野の場合は、1小1中、同じ敷地内に小学校と中学校があるパターンです。というところでいくと、学校の先生が小学校のときから中学校まで、そこの学校にいればですけれども、生徒の成長を見ることができる。
しかし、例えば箱根の場合ですと、1中3小ですよね、そういったときに、本当に中1ギャップというのは、新しく中学校1年生になったときに、新しい環境に慣れることができない生徒さんがいるからこの小中一貫校が必要だよという話だったと思うんです。といったときに、箱根の3小の場合、3小の横の連携というのは本当にできているのかということ、それとその先生が中学校と小学校の3小学校に中学校の先生が1校1校ちゃんと見に行かなきゃいけないと思うんです。そういうことによって、そういう生徒はこういう生徒だということで、この中学校が受け入れるということが小中連携の一番最初のスタートだったと思うんですけれども、この辺について、今1年経った中でどういう状況になっているんでしょうか。
子ども教育支援課長
 まず神奈川県は、小中学校の規模ですとか、今言われたように箱根ですとか、川崎ですとか、地理的条件など、各地域が多様である中で、その実情に合わせた小中一貫教育を推進する必要があるというふうに考えてございます。ですので、箱根は箱根なりに、1中3小で、地域的には離れている、その中で小中一貫教育を行っていくという意思で今動いておりますので、できる中で行っていくと、それが大切であるというふうに考えてございます。
実際にやっていることですけれども、箱根では、大変広うございますので、学力、体力、ハートフル、行事調整部会ということで、1中3小、横断的に部会をつくりまして、それぞれ先生方が入り、例えば学力でしたら学力向上のためにどうやって取り組んでいくかというのを4校で相談するようなところで今始めているというところでございます。

石川(裕)委員
先生の方がそういう連携をとるということは、理解をするんですけれども、私が言いたいのは生徒なんです。中1ギャップというのは、生徒のための環境をどう整えるかということで、この連携校というのが始まっていると思うんですよ。というときに、当然先生の連携はまず大事です。生徒さんがどういう生徒でということで、小学校の先生から中学校の先生に連携がとれている、これは大事だと思うんですけれども、中1ギャップのまず一つは、いろんな小学校から中学校に生徒が集まることによって、今までとは違う生徒さんと交わるというか、会うという中でこの中1ギャップというのが生まれてくるというふうに、私は生徒の方では理解しているんです。といったときに、先生の連携も大事なんですけれども、小学校の生徒の連携は今どういうふうに進んでいるのかということを伺いたいんです。
子ども教育支援課長
 箱根町の話でよろしいでしょうか。今、箱根町は、申し訳ないですが、始めたばかりというところもあり、先生方がそういう部会をつくって、3小学校でも同じような形でやっていきましょうと、中学に入るときには同じレベルで中学校へ入れるようにしていきましょうというふうな取組を今しているところでございます。
子供たちにとりますと、やはり統一性があること、あと先ほど言いました、音楽の先生の話は箱根の話なんですけれども、箱根ではできるところで音楽の先生が小学校へ行ってというところで、子供たちにとってみれば学校の様子がよく分かるというふうなところで、ギャップの解消にはつながっているんじゃないかなというふうに考えてございます。

石川(裕)委員
同じレベルで中学校に上がる、この同じレベルというのは、どういう意味なんでしょうか。
子ども教育支援課長
 例えば、総合的な学習といった、それぞれ学校でやっているんですけれども、テーマをそろえてみたり、学習内容を同じようにして中学校へ入るとか、そのようなことでございます。

石川(裕)委員
総合学習を小学校の中で、例えばAもBもCも同じ総合学習を行うということが、小中連携の一環ということですか。
子ども教育支援課長
 3小で学んだ子供たちが中学校に入ってきますので、総合的な学習の時間はそれぞれの学校でテーマを決めることができます。そういったところで、同じような取組を行うことで、段差がないようにというようなところでございます。

石川(裕)委員
それが、中学校へ行ったときに、総合学習でみんなこういうことやったよねというような、逆に言うと聞き返しが中学校であるんですか。
子ども教育支援課長
 そこまで行っているかどうかは、申し訳ございません、把握してございません。

石川(裕)委員
その学校の中で同じことをやっているというのは、生徒の中で話をしないと分からないわけですよね。それは先生は分かっているかもしれない。でも、生徒から見れば、新しいこっちのAの学校はその総合学習をやっているかどうかなんて分からないわけですよ。だったら、中学校でそういう返しがなかったら、やっていますということで、連携校になっています、一本で進んでいますということになっても、それは、先生側の目線であって、生徒側の目線に立っていないと思う。ここをもう一回確認しますけれども、これはやる予定もないんですか。
子ども教育支援課長
 委員がおっしゃることは重々、今の御意見等は連携協議会等また4月以降ございますので、御意見があるということで、児童の方にもきちんとその方向性を伝えるよう話合いに出していきたいと思います。先ほど、総合的な学習のお話をいたしましたが、箱根町では合同で富士屋ホテルにおいて3小学校合同で見学会を開いてみたり、地域の機関を使って総合的な学習の時間に取り組んでいるところでございます。
教育監
 今、課長の方から具体的なお話がありましたが、そもそも小中一貫の連携をやるときには、小学校、中学校それぞれが教育課程をどうしていくかということを事前に話合いをします。ですから、小学校6年間、中学校3年間の9年間を通して、各教科の中でどういうことをやって、どこまで子供たちを育てていくか、小学校6年のところまでだったらここまでの力をつけよう、それを受け止めて中学校では、そういう話し合いを各部会の中で当然前提としてやっております。ですから、授業を計画する中でも、今までは小学校段階のことまでしか考えていなかったことを、先生方は中学に行ったらどういうことを学ぶかということを理解した上で生徒たちに教えます。ですから、生徒たちに対しても先生方は、小学校でのこの学びが中学に行くとこういう学びにつながるんだよということを話をしています。それが具体的な形で成果が出てくるのは、先ほどから課長が答弁していますが、1年では難しいんですけれども、当然それを意識しながら、校長会も合同で行っています。分離型であるがゆえに意図的に先生方が集まって、それは校長だけでなく、校長をはじめ、教頭先生それから総括であったり担当であったりという部会の先生方が集まって、情報を共有しながら子供たちの学習に降ろしているのが現状です。

 石川(裕)委員
要望だけ申し上げますけれども、中1ギャップは生徒の目線で直していかなきゃいけないと思います。というのは、授業もそうですけれども、横のつながり、小学校の横のつながりも大事だと思いますので、そういう連携を、生徒の連携も進めていただきたいということをお願いをいたしまして、質問を終わります。